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  • 第16回 川浪ナミヲさん(2016年6月)

    第16回のパーソナリティインタビューは『川浪ナミヲの情報アサイチ!』(毎週金曜 6:00~10:00放送)でパーソナリティを務める川浪ナミヲさんにご登場いただきます!


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    自分が作ったもの、表現したものに対して、たくさんのリアクションを受けた時に「やってよかったな」と思います。

    春からラジオ関西に初登場!まずは川浪さんについて教えて下さい。役者でありながら、脚本や演出など幅広く活躍されていますが、目指したキッカケを教えて下さい。

    キッカケは、高校時代からの友人に誘われたことでした。その友人とは大学も同じで、アメフトをやろうと進学したにもかかわらず、僕は怪我でアメフトを辞め、友人も早々に辞めて演劇部へ入っていました。
    そして卒業間近に阪神・淡路大震災が起こりました。震災でたくさんの命がなくなっていくのを見るうちに、友人は就職活動を辞めて「俺はやっぱりやりたいことをやる!劇団を作る!」と言い出しました。そして「川浪ならできる。一緒にやろう!」と誘われ、演劇の経験は全くありませんでしたが、その熱意に負けて仕事と劇団の両立を始めました。
    そんな生活を続けていくうちに、友人から「劇団1本でいかないか?」と言われて仕事を辞め、役者の仕事だけでいこうと決意しました。

    演出もされるようになったのはその後ですか?

    そうですね。若い時は「演じる自分はイケているな」と思っていましたが、30歳になった頃「あれれ?ヘタやぞ?」と思うようになりました。
    役者の仕事だけで食べていくことの大変さ感じていたときに、ある舞台の演出のお仕事のお話をいただき、演出家の道へ。
    その頃には劇団に誘ってくれた友人は退団していたので、劇団の演出もするようになりました。流れのままですが、今は演出家としてのお仕事が多いですね。

    脚本家としてもお仕事されていますよね?

    脚本も書きますが、他の作家さんと比べたら自分には向いていないと思います。昔はテレビドラマも書きましたね。今でも劇団の台本は書きますが、それ以外のお仕事では書いていないです。

    さまざまな作品に携わる中で、“これがあるからやめられない”瞬間はどんな時ですか?

    人の反応を受けた時ですかね。作品を見て笑ったり、泣いたり、文句言われたり。自分が作ったもの、表現したものに対して、たくさんのリアクションを受けた時に「やってよかったな」と思います。
    昔から目立ちたがりな性格だったのですが、そういう性格の人は“さびしがり屋”で“認めてもらいたがり屋”な人が多い。僕もそのひとりです。番組でもメッセージが多いと嬉しいです。

    ハプニングだらけの現場で、なんとか調整して、帳尻合わせて作品を形にするという事は自分にしかできないのではないかと思っています。

    記憶に残るハプニングがあれば教えてください。

    昔、舞台で役者が出てこないということがありましたね。その人が出てこないと話が進まない重要な場面に出てこなかったので、舞台上はパニック(笑)その場を繋ぐために舞台上にいた若手の役者たちが大喜利を始めました。それが全然面白くないんです!(笑)でも舞台上にいる役者は必死でした。
    出てくるはずの役者は、その日が千秋楽で片づけに気を取られて自分の出番をとちってしまったようです。当時の座長から客席にも聞こえる声で怒鳴られ、舞台上では大喜利をしているというカオスな状況でした(笑)

    川浪さんもそういった経験はあるのですか?

    あります、あります。楽屋で休憩していると、舞台から自分のセリフが聞こえてきたんです。あれ?っと気づき、焦って舞台へ走って行ったら舞台袖で派手にコケて(笑)楽屋で首に巻いていたタオルも巻いたまま舞台に出て行ってしまいした。プロとしてよくないのですよね(笑)

    役者、演出家、脚本家などさまざまな顔をもつ川浪さんですが、自分に合っているなと思うポジションはありますか?

    むちゃくちゃ大変な現場の演出は得意です。キャストスケジュールが合わない!スタッフの手配ができない!予算がない!などハプニングだらけの現場で、なんとか調整して、帳尻合わせて作品を形にするという事は自分にしかできないのではないかと思っています。
    ありがたいことに、川浪やったらなんとかしてくれるという依頼も多くいただきます。

    思ったことを話すしかないし不安になっていても仕方がないので、放送では必死に話していますね。

    春からラジオ関西の朝の情報番組「情報アサイチ!」を担当されています。
    ふり返っていかがですか?

    まだなれないですね。毎回必死のパッチです(笑)
    情報番組なので、当日の朝にしか話す内容を決められないじゃないですか。4時に局入りしてから、番組スタートの6時までがとてもタイトで、その2時間でどれだけ準備できるかが勝負ですよね。
    正直、番組スタートまでに準備が間に合ったと思ったことがまだ一度もありませんね。毎回大丈夫かなと不安になりながらスタジオへ入ります。
    でも、思ったことを話すしかないし不安になっていても仕方がないので、放送では必死に話していますね。アシスタントの浅井さんに助けてもらうばかりで、本当に浅井さん様々です。

    番組でのエピソードはありますか?

    まだ数回しかありませんが、そんな中でもカフを下げ忘れたり、番組を終わろうと思ったら残りまだ2分あったことがありましたね。
    放送禁止用語はまだ明確には言っていないはず(笑)ですが、適切ではない言葉を使ってしまったことはあります。生きた言葉で生きた想いを喋りたいと思うとその辺りがまだまだルーズになってしまいますね。

    アシスタント浅井千華子さんの第一印象を教えてください。

    番組を担当する前の2、3回スタジオの中で見学させてもらっていたのですが、その時の岩崎和夫さんとのやりとりを見て、恐いと思いました(笑)2人の空気感が独特でどうなるかと思いましたが、始まってみると優しかったです。
    歳も近いし、ワイワイと楽しくやってくれていると僕は思っています。第一印象では恐いと思ったけど、恐くなかったですね(笑)

    演劇育ちの人間が情報番組を担当させてもらうのはいい機会なので、番組を通して演劇文化の普及に協力できたらなと思っています。

    今後やってみたいことなどはありますか?

    世間的に演劇鑑賞は垣根が高いと思われる方が多いと思います。演劇は気軽には見に行きにくいものだということが永遠の課題でもあるのですが、そんな方々に身近に感じてもらえるようになりたいですね。
    演劇育ちの人間が情報番組を担当させてもらうのはいい機会なので、番組を通して演劇文化の普及に協力できたらなと思っています。面白いお芝居などを紹介して、行ってみようかという人が増えたら嬉しいですね。
    毎日の情報は聞いている方々と同じ目線で情報を語れたらと思います。

    最後に、リスナーの皆さんへメッセージをお願いします。

    もう少ししたら慣れてくると思います。今は川浪ナミヲを育てる気持ちで、気長に見守って下さい。
    メッセージが沢山来たらめっちゃ嬉しいので、たくさん送って下さい。

    【プロフィール】川浪ナミヲ
    劇団赤鬼所属の俳優、劇作家、演出家。1995年、神戸の劇団「劇団赤鬼」の旗揚げに役者として参加。以降ほぼ全ての作品に出演。近年では脚本、演出も務めるようになる。自劇団以外の出演・演出・脚本提供。テレビ・ラジオドラマの脚本執筆等幅広く活躍を見せる。現在、ラジオ関西『川浪ナミヲの情報アサイチ!』(毎週金曜 6:00~10:00放送)でパーソナリティを務める。