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  • 2019年4月25日(木) 17時20分 スポーツ

    【会見全文掲載】イニエスタがキャプテン就任の抱負述べる「1000パーセントの気持ちで、この役割を担いたい」


    ヴィッセル神戸の新キャプテンに就任したアンドレス・イニエスタが、25日の練習後、取材に応じ、キャプテン就任について「1000パーセントの気持ちで、この役割を担いたい」と抱負を述べた。(写真:ラジオ関西)

     4月23日にキャプテンに就任することが発表されたヴィッセル神戸MFアンドレス・イニエスタが、25日の練習後、取材に応じ、キャプテン就任について「1000パーセントの気持ちで、この役割を担いたい」と抱負を述べた。

     クラブは、17日にファン・マヌエル・リージョ監督との契約を解除し、吉田孝行監督のもとで再始動しているが、20日の浦和レッズ戦にも敗れるなど、ここまでJ1リーグ戦は3連敗で、勝点10の11位となっている。

     それでも、イニエスタは、「チームとして負けが続いている、難しい時期でもありますが、やる気と、前向きな姿勢をもって、クラブとして挑みたい」と巻き返しを誓っていた。

     そして、キャプテンに就任した感想については、「このクラブ、選手、スタッフ、ファンの皆さんの代表ができることを誇りに思います。1000パーセントの気持ちで、この役割を担いたい」と気合いを込めていた。

     7月には古巣であるFCバルセロナとの対戦、「RAKUTEN CUP」が行われることも発表されているが「個人的にはすごく特別な試合になります。チームとしてもいいサッカーをして、試合を盛り上げたい」と古巣対決を楽しみにしていた。

     ヴィッセル神戸は28日、昨シーズン王者の川崎フロンターレとのホームゲームで、イニエスタがキャプテンになって初めてJ1の試合を迎える。

    【会見のコメント】
    アンドレス・イニエスタ選手

    −−先日、吉田新監督に代わり、イニエスタ選手もキャプテンに就任しましたが、この新体制についてと、キャプテンとしてヴィッセルをどう引っ張っていきたいですか?
    「シーズン序盤の段階で、クラブにとっていろいろな変化を迎えているが、私たちはプロフェッショナルとして、これからも前を向いて進みたい。チームとして、負けが続いている、難しい時期だが、やる気と前向きな姿勢をもってクラブとして挑みたい。
    個人的にはキャプテンに選んでいただき、大きな誇りを持っている。このクラブ、選手、スタッフ、ファンの皆さんの代表ができることを誇りに思いますし、1000パーセントの気持ちでこの役割を担いたい」

    −−イニエスタ選手は、新たにヴィッセルへ加入したビジャ選手、サンペール選手と休みの日に神戸の街に出かけられたりすることはありますか? もしあれば、神戸の好きなところは?
    「昔からの知り合い、友人という立場でもあり、それぞれもちろん、自身の生活、家族だったり、いつも一緒に生活している人たちがいるので、ずっとではないが、何度か食事に行ったりとかはしました。この神戸という街を3人とも楽しんでいるし、満喫できている。ただ僕らとしては、このクラブでゲームのなかで、自分たちの最大限の貢献をするということと、このクラブを成長させていくことに大きなコミットをしている。そのために、これからも力を出していきたい」

    −−キャプテンとして、イニエスタ選手の発言は、海外からの注目も集めると思いますが、SNSなどを通じて、どのように発信していきたいですか?
    「どういうメッセージをイメージを伝えていくかというよりは、どういう行動をするかということが、より大事だと思います。ヴィッセル神戸をさらに成長させる、レベルアップさせるために、日々励んでいます。そのためにこれからも行動を起こしていきたい。その一環として、キャプテンとして選んでいただいたことに誇りを持っています」

    −−シーズン開始後の7試合で監督交代となったのは、経験のないことだと思いますが、神戸のプロジェクト継続にとって、監督交代はネガティブなことになりませんか?
    「こういった変化があるときは、不安とかだけではなく、いろんな意見が出てくるもの。新監督も、すでに以前チームの監督を務めていて、その後もチームにずっと関わり続けていて、この数か月の間で新監督も成長していると思います。チームとして、やり続けていく仕事は、一緒。これまで続けてきたことを、これからもさらにレベルアップしていくことは変わらない。個人的には、チームのレベルは上がっていって、成長していると思いますので、そういった意味でも、ネガティブなことはないと思いますし、前向きにやっていくべきかなと思います」

    −−先ほどの「個人的に成長を感じている」というところについて、戦術的、技術的に具体的にどのようなところに感じていますか。
    「具体的なひとつ、ふたつのことというより、全体的なところです。サッカーはひとつのことだけを取り出すスポーツではないので。チームとして、全体的なサッカーのプレーでもそうですし、ポジショニングだったり、それぞれの状況で何をするべきか、チームとして何をすべきか理解できるようになっているのかなと思います。ただ、もちろん、チームとしてまだ改善の余地はありますし、これからどんどん成長していくべきだと思います。リーグの上位を戦うようなチームになるためには、ひとりひとりが一歩前に出る、前進するような気持ちを持つべきではないかなと思っています。ただ、このチームは(J1)リーグ(戦)を含め、重要なタイトルを戦うための準備はできていると思います。みんながそういう気持ちを持ちつつ、サッカーの世界は結果がすべてなので、結果を出して、勝点をとって、結果が出ることでそれがさらに自信になるという好循環ができればと思います」

    −−イニエスタ選手がキャプテンになって初めての試合で、対戦相手となる川崎フロンターレの印象と、勝利のポイントを教えてください。
    「フロンターレについては、現チャンピオンであり、ほんとにいいサッカーをするチームという印象。守備でも攻撃でも完成度は高い。レベルの高い選手がそろっているので、インテンシティの高い試合になると思っています。勝利を勝ち取るため、大事なポイントは、ミスを減らすこと。特定のミスに関する話というのではなく、最近チームとして90分間で安定していいサッカーをできていない状況が続いているので、そのなかで、おかしてしまっているミスから相手に点を決められている状況というのも、いくつかあると思います。そこをいかに90分間、しっかりレベルを維持してプレーすることができるかが大事になります」

    −−サッカーの話題から外れますが、日本ではまもなく平成という時代が終わり、令和という新しい時代を迎えることで、大騒ぎしていますが、日本の独特の文化に関して、どう見られていますか。
    「日本人が実際に体験しているほど、直接的には体験していませんが、天皇の交代があることは伺っています。実際、自分が今、住んでいる国として、ここで起きている出来事ということでは興味があってみています。ひとつの区切りが日本にとってポジティブであることを願っています」

    −−RAKUTEN CUPについて、夏にバルセロナとの対戦が決まりました。率直にどういった気持ちで迎えたいか?
    「ヴィッセル神戸以外で所属した唯一のチームと試合ができることは、特別な意味があります。一般的にも、(FC)バルセロナが神戸に来て試合ができるのは、クラブにとっても、ファンの皆さんにとっても特別な試合になります。チームとしてもできるだけいいサッカーをして、試合を盛り上げることができればと思います」

    −−イニエスタ選手にとって、古巣への特別な思いを持っていると思いますが、将来的にバルセロナでもう一度プレーしたいという思いは考えていらっしゃいますか?
    「(FC)バルセロナを去る決断をしたのは、自分のそこでの時間が区切りを迎えたと考えたためです。今は100パーセント、ヴィッセル神戸の一員として、ヴィッセル神戸で何ができるか、貢献できるかを考えてプレーしています。もちろん、バルセロナという街には戻るとは思いますが、『バルサ』というチームでまたプレーすることはないと思います」

    −−日本は今週末から大型連休に入り、スタジアムにもたくさんの子どもたちが駆けつけると思います。日本の子どもたちはイニエスタ選手のことが大好きで、イニエスタ選手のようになりたいと思っている子どもたちも多いと思います。そういう子どもたちに向けて、メッセージをお願いします。
    「スタジアムに来てくれる子どもたちには、いいサッカー、いいゲーム、自分としてもいい活躍ができればと思っています。サッカーを楽しんでもらって、サッカー選手になりたいと思っている子どもたちには、夢のために戦ってしっかり練習してほしい。なにより、この素晴らしいスポーツを楽しんでもらえればと思います」