匿名の芸術家 バンクシーの作品が大阪に!「バンクシー展 天才か反逆者か」

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 イギリスを拠点に活動する匿名の芸術家・バンクシーの作品を集めた特別展「バンクシー展 天才か反逆者か」が、10月9日、大阪・南港ATCギャラリーで始まった。2021年1月17日まで。

「ガール・ウィズ・バルーン」(バンクシー展)
「ガール・ウィズ・バルーン」(「バンクシー展」)

 バンクシーは、世界のストリートや壁、橋などを舞台に神出鬼没に活動することで知られ、社会問題に根ざした批評的な作品を手掛ける世界で最も注目されるアーティストの一人だ。壁面などに描かれる作品はすぐに塗りつぶされ、残っているものは少ない。大阪で初となる特別展では、オリジナル作品や版画など70点以上を「政治」「抗議」「消費」などのテーマに分けて展示し、バンクシーが何者かにせまる。

 バンクシーは、ステンシルという型版を使いスプレーで塗料を吹き付けて描くのが代表的なスタイルで、壁などに絵を描くことは違法だと認識していたため、何かあればすぐに逃げられるようこのような描き方をしていたとされる。

 代表作といえる少女とハート形の風船を描いた「ガール・ウィズ・バルーン」は、さまざまな解釈を生んでいる。飛んでいく風船に喪失感を感じる人もいれば自由を感じる人もいるという。2018年、ロンドン・サザビーズのオークションに出品された作品が、バンクシー自身が仕掛けた機械によって切り裂かれたというエピソードを覚えている人も多いだろう。

 パレスチナ・ヨルダン川西岸地区に描かれた「ラブ・イズ・イン・ジ・エア」は、男が火炎瓶の代わりに花束を投げようとする姿が描かれており、パレスチナ人の人権を訴えている。

「ラブ・イズ・イン・ジ・エア」(バンクシー展)
「ラブ・イズ・イン・ジ・エア」(「バンクシー展」)

 バンクシーの作品にはネズミがよく登場する。ネズミは社会のいたるところに存在することから、労働者階級や弱者などの代弁者と考えられている。ネズミが持つプラカードのような看板には、人々の憤りを表現するメッセージが添えられている。

「ゲット・アウト・ホワイル・ユー・キャン(逃げ出すなら今のうち)」(バンクシー展)
「ゲット・アウト・ホワイル・ユー・キャン(逃げ出すなら今のうち)」(「バンクシー展」)

 また会場には、バンクシーがどんな場所で制作を行っているのかをイメージさせるスタジオや、バンクシーが手掛けた映像インスタレーションなども展示され、さまざまな角度から「謎に包まれた芸術家」に迫ることができる。関係者は「作品の背景に何があるのか、自分ならどのように受け止めるのかを感じながら見てほしい」としている。

バンクシー創作イメージ(バンクシー展)
バンクシーのスタジオを再現したインスタレーション「アーティスト・スタジオ」(「バンクシー展」)
バンクシー展、入口(バンクシー展)

「バンクシー展 天才か反逆者か」
開催期間 2020年10月9日(金)~2021年1月17日(日)
(※2020年12月31日と2021年1月1日は休館)
(※新型コロナウイルスの感染状況により、会期変更の可能性あり)
会場 大阪南港ATCギャラリー ITM棟2階
(大阪市住之江区南港北2-1-10)
公式サイト https://banksyexhibition.jp/

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