リポート

幻の都・福原京を解き明かす「『福原京』の考古学」展

2021.10.10

平安時代末期に神戸の地にひらかれた幻の都「福原京」にスポットライトを当てた企画展、“「福原京」の考古学”が、神戸市埋蔵文化財センター(西区)で始まりました!

今年30周年を迎えた神戸市埋蔵文化財センターでは、発掘調査で確認された「福原京」に関する考古資料などを保管し、その解明に取り組んできました。

今年は平清盛没後840年にあたり、今回の企画展では、建物や井戸など「福原京」時代の遺構や、大和田泊から荷揚げされたとされる宋からの陶磁器、建物に敷かれていた瓦などが公開されています。

なかでも見どころは、兵庫区の祇園遺跡から出土した「山城系軒瓦(平安時代)」。
鴨長明の「方丈記」には都の家々が解体され、福原に移築するため船に乗せられ淀川を下っていくという記述があり、京都製の瓦の出土は、この記述の物的証拠と考えられるそうです。

 

神戸市埋蔵文化財センター学芸員・須藤宏さん(左)と。「この40年ほどの間に発掘された福原京の情報を盛り込んでいます。福原京や、平清盛に興味のある人はぜひ見に来てほしい」と話す。

 

神戸にひらかれた幻の都「福原京」の存在を解き明かす企画展、ぜひ足をお運びください!

 

【DATA】
神戸市埋蔵文化センター
・神戸市西区糀台6丁目1 西神中央公園内
・電話 078-992-0656
・開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
・休館日 月曜(休日の場合はその翌日)、休日の翌日(ただし、日曜または休日と重
なる場合は除く)、年末年始(12月28日~1月4日)
・入館料 無料

◆企画展“「福原京」の考古学”
・2021年8月28日~11月28日

2021.10.10 放送分