奄美大島出身のシンガー、中孝介(あたり・こうすけ)が、4月18日、ラジオ関西「Playlist of Harborland」(月曜〜金曜 13:30−15:00)にゲストで生出演し、4月10日に発売されたレーベル移籍第1弾アルバム「愛者〜Kanasha〜」のエピソードなどを語った。
アルバムタイトルになった「愛者」(かなしゃ)とは、奄美大島の方言で、「自分の家族や恋人、友達、愛する人、愛着のあるものに対していうもの」を指すという。「奄美の方言では、いまだに日本語の古語が話されていて、『いと愛し(かなし)』などで使われる『愛』(かな)という言葉もそう。このアルバムは、愛するものを思うときにわきあがってくる、いろんな感情を集めてできたもの」というように、収録された10曲には、中孝介の「愛者」への思いが詰まっている。
そのうちの1曲である「Missing」は、映画「多十郎殉愛記」(主演:高良健吾、多部未華子 監督:中島貞夫 4月12日から全国公開中)の主題歌にもなっているが、「映画が完成する前の、まだ効果音とか、そういった挿入音がまったくない、まっさらなままの全編を見させていただいて、歌入れに入った」というように、映画の世界観をそのままに歌い上げたとのこと。「歌の世界観も、切なく、はかなく散っていくもので、この(春の)季節の桜の花びらのごとく、一瞬燃え上がって、美しいんだけど散っていく様が、なんとももの悲しいというか。『切ない』、『はかない』とか、そういう気持ちって、日本人特有の感情だと思うんですよね。そんな感情もこの映画とこの曲にはすごく詰まっていますので、映画とあわせて聴いてもらえたらと思います」。
ちなみに、ラジオ関西のある神戸については、「神戸には親戚がいて、たぶん小学校の低学年くらいに、奄美からはるばる船に乗って、神戸港に着いたことを覚えていますよ。そのとき、神戸で初めて遊園地に行ったのですが、自分はもうジェットコースターとか絶叫マシンがダメだなと気づきました(苦笑)」という昔話もにこやかに語っていた中孝介。番組生出演後には、アルバムリリース記念イベントとして、18日には神戸・三宮で、19日には大阪でミニライブ&サイン会を実施した。
中孝介、ニューアルバム「愛者」は、「愛するものを思うときにわきあがってくる感情を集めた」
2019/04/19