毎週月曜(18:30−18:50)にラジオ関西で放送中、サッカー・なでしこリーグのINAC神戸レオネッサ応援番組、『カンピオーネ!レオネッサ!!』。5月27日の生放送では、今季の新戦力のひとり、FW河野朱里(かわの・じゅり)選手が電話出演した。
河野選手は、神奈川県出身、22歳の万能ストライカー。この6月から始まるFIFA女子ワールドカップフランス2019に臨むなでしこジャパン(日本女子代表)メンバーのMF杉田妃和(すぎた・ひな)選手とは、藤枝順心高校時代の同級生でチームメイト。また、MF福田(ふくた)ゆい選手は高校の後輩にあたる。そして、チームの絶対的エースとして君臨した早稲田大学では、後に一緒にINAC神戸へ進むことになるDF三浦紗津紀(みうら・さつき)選手とともに切磋琢磨。2017年の第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会3回戦ではINAC神戸戦でゴールを決めるなど、大番狂わせの勝利、いわゆる「ジャイアントキリング」達成に大きく貢献している。
大卒即戦力として加入したなか、INAC神戸での新シーズンでは、2019プレナスなでしこリーグ1部の開幕戦からベンチ入りし、途中出場ながらすぐに公式戦デビュー。第2節のマイナビベガルタ仙台レディース戦では初先発するなど、チームの評価も高い、河野選手。しかし、貴重な出番のなかで結果を出せずにいると、岩渕真奈選手、京川舞選手、増矢理花選手、仲田歩夢選手など、豊富なタレントが攻撃陣にそろっていることもあり、出場機会も限られてくることに。なでしこジャパンメンバーの壮行試合にもなった第9節ジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦こそ先発復帰したが、得点には至らず。結果が出せない、もどかしい日々が続いたことだろう。
それだけに、26日の2019プレナスなでしこリーグカップ1部Bグループ 第3節、伊賀フットボールクラブくノ一戦で決めた初ゴールには、河野選手自身も、そして、チームも、うれしさを爆発させた。『カンピオーネ!レオネッサ!!』番組内でも、「めちゃめちゃうれしかった」と素直な感想を語った、河野選手。「(チームメイトから)めっちゃ頭をたたかれました(笑)」と、手荒い祝福も受けた。その試合では、2得点を記録。INAC神戸の2-0の勝利、そして、リーグカップBグループ首位キープ(3戦3勝、勝点9)の立役者にもなった。
得点に対して貪欲な河野選手だが、プライベートの「素顔」を番組で追求すると、趣味が「ぼーっとすること」というような、よくストライカーに見られるようなガツガツした感じとは対照的な、マイペースさが魅力。「散歩とかに行って、結構ぼーっとすることが多い」河野選手は、「淡路島の公園に行って、寝転がって、2時間くらいぼーっとしてます。人が多いところが結構苦手」というエピソードも披露。これには、番組パーソナリティーで「誰かとしゃべってないと死んじゃう」という話し好きの近藤岳登も驚きの様子だった。
番組では選手のリクエスト曲もオンエア。河野選手はONE OK ROCKの『Start Again』をリクエストしたが、その歌詞にある「幸せの定義は誰にもわからない」というところで、近藤岳登からの「幸せの定義は何?」という質問に対し、「何も考えていないときが一番幸せかもしれない。あとご飯食べてるとき(笑)」と答えた河野選手。改めて、マイペースさを見せつけていた。なお、番組恒例の質問、「好きな男性のタイプ」については、「マイペースで、なんか抜けている人」と、河野選手。ずっとしゃべっている人は「めっちゃ疲れるかもしれない」ということで、やんわりと断りを入れられた近藤岳登が「まじか……(苦笑)」と若干うなだれていた。
それでも、「自分だけにしかわからない気の張り方があると思うけど、2点決めて、ここから(さらに伸びて)行くんじゃない? 爆発の予感は絶対あるよ!」と、元Jリーガーの近藤岳登からエールを送られると、「ありがとうございます!」と喜んだ河野選手。最後に、サポーターには「(これまで)なかなか結果を残せなかったですが、今回の試合で得点という形で貢献できました。まだまだこれからリーグ戦もカップ戦もありますが、これからもご声援よろしくお願いします!」と、さらなる活躍を誓っていた。レオネッサの18番をまとう河野選手がゴールを量産し始めたとき、チームが誇る攻撃陣がさらに活性化されることは間違いない。
INAC神戸加入後、待望の初得点を決めたFW河野朱里選手 「ぼーっとすること」が趣味の天然系万能ストライカー
2019/05/28