サッカー・J1のヴィッセル神戸は、8日、吉田孝行氏(42)の監督退任、および、ドイツ人のトルステン・フィンク氏(51)の新監督就任と、それらに伴うトップチームの体制変更について発表している。
吉田氏は、兵庫県川西市出身。滝川第二高校、横浜フリューゲスル、横浜F・マリノス、大分トリニータを経て、2008年から神戸で6シーズンにわたってプレーした、クラブのレジェンドのひとり。11年からはキャプテンとしてチームを牽引し、13年に現役を引退。選手としてはJ1で356試合出場、53得点を記録した。
その後、神戸のアンバサダーやコーチを経て、17年8月からはネルシーニョ氏の監督契約解除にともない指揮官に就き、翌年9月途中まで采配を振るう。また、今年の4月途中からはファン・マヌエル・リージョ氏の監督契約解除を受けて、急遽、監督に復帰。監督としてのJ1リーグ戦成績は、15勝10分け20敗だった。
吉田氏は、クラブを通じてコメントを発表し、「ファン・サポーターの皆様、このような結果に終わってしまったことを深くお詫び申し上げます」と、今季途中から就任後、なかなか勝てなかったことに対して責任を背負い込んだうえで、「自分を監督に任命してくれたクラブ、全力で闘ってくれた選手・スタッフ、どんな時も声援を送ってくれたファン・サポーターの皆様には感謝しかありません。12年間、ともに喜びや苦しみを味わってきた皆様とお別れするのは寂しいですが、本当にありがとうございました。これからも引き続き、ヴィッセル神戸をよろしくお願いします」と述べ、慣れ親しんだ地元クラブから離れることも表明している。なお、吉田氏の監督退任とあわせて、林健太郎氏、内山俊彦氏のコーチ契約解除も発表されている。
一方、新たにクリムゾンレッドを率いることになったフィンク新監督は、現役時代はバイエルン・ミュンヘンなどでプレー。監督としてはバーゼル(スイス)やハンブルガーSV(ドイツ)などの名門クラブを率いた経験を持つ。今年の3月まではグラスホッパー(スイス)の指揮をとっていた。また、過去に浦和レッズでコーチ経験を持つモラス雅輝アシスタントコーチら3氏が、新体制に入閣する。就労環境が整い次第、指揮をとるというフィンク新監督。リーグ戦13位のチームを浮上させることができるか、その手腕に注目が集まる。
今週末から再開するJ1リーグ戦、第15節で、神戸はアウェイの味の素スタジアムに乗り込み、首位のFC東京との一戦に臨む。
J1のヴィッセル神戸 クラブのレジェンドでもある吉田氏が監督を退任、ドイツ人のフィンク氏が新監督に就任
2019/06/10