パーソナリティーを務める声優の桑原由気、本渡楓と、リスナーの間で、毎週土曜深夜にひっそりと盛大にパーティーを楽しむ密室型空間バラエティ番組、ラジオ関西『桑原由気と本渡楓のパリパリパーリィ☆』(23:30-24:00)。5日放送回のオープニングでは、なんと桑原が笑いすぎて涙を流すシーンからスタートした。
「こんな始まり方ないよね。この半年で一番笑った。ズビー!」という桑原に、「ちょっと鼻かまないで! 女性声優でがんがんマイクにのせて鼻かむ人、初めてかも……!」と本渡が驚くのも納得。実際、ラジオに限らず収録現場では出演者やスタッフは、周囲の音にもかなり気を配っている。
基本的にラジオ収録はスタジオの防音ブースの中で行われるので、外の音はまったく入らないが、ちょっとした小さな音がマイクに『のって』しまうことがある。生放送の場合は仕方がないが、それ以外は編集でNG箇所を切ることはできる。とはいえ、出演者はなるべく他の音を出さないようにかなり気を使っている。
以前、現場でベテラン声優が、風邪を引いてしまったらしく、咳を我慢して収録に臨んでいたことがあった。一旦収録が途切れたときに咳をして、水を飲む、飴を口にするなどして喉を守っていた姿が思い出される。現在は編集作業も比較的簡単にはなったと言われるが、オープンリール(テープを巻いたリール)で収録していた時代は、テープを切り貼りするなど編集作業は一苦労だったとの話もあり、出演者ならではの気づかいを感じる場面だった。
実際、声優がアフレコ現場でマイクにのらないように気をつけている音の代表例は、靴の音、服の音(シャカシャカ系の素材の服)、身につけているアクセサリーの音、台本をめくる音、咳やくしゃみなど。もちろん携帯電話の音(マナーモードでもかなり響くらしい)も要注意である。さらに、なんとお腹の音までも高性能のマイクならば拾ってしまうとのこと。
アフレコとラジオ収録とでは使用するマイクの性能に違いはあるものの、ラジオではそういった現場の音により臨場感が伝わることが、親近感の生まれる所以でもある。『パリパリパーリィ☆』の番組中盤の「パーリィ☆ゲーム」のコーナーでも、出演者の声とともに手拍子の音をマイクにのせていたり、途中で構成作家の笑い声も入ったりなど、ラジオならではの臨場感たっぷりの構成に。声だけではなく、色々な音が入ってこそラジオの魅力が伝わる場面もある。笑い涙を流しながら始まった番組も終盤は和やかな雰囲気となり、本渡は「本能のままでした!」と見事に締めた。
『桑原由気と本渡楓のパリパリパーリィ☆』はアニたまどっとコムチャンネル(https://www.nicovideo.jp/watch/1570166043)で1週間無料配信中だ。