「ホルモン」をどうして食べるようになったのか、その語源は……などについては諸説あるが、そのホルモンを用いた『ホルモン焼うどん』が、兵庫県の佐用町で生まれたということは確からしい。
そんな、兵庫県ともゆかりがある「ホルモン」を使ったB級グルメが、広島市内で楽しめるという噂を聞きつけ、早速向かった。
広島・観音町エリアの裏路地にひっそりと佇む「下町のお店」。その名も、「天ぷら たかま」。カウンターが7席。4人掛けの座敷が3つ。コンパクトな店内だ。
メニューも至ってシンプル。注文してから揚げる「白肉(ミノ)天」「ホルモン天」や「野菜天」は、盛り合わせでの注文も可能。締めには、「ホルモン汁」や「ホルモンうどん」、「ホルモンラーメン」が人気だ。飲み物も、ウーロン茶、ビール、清酒、焼酎と、迷う要素が見当たらない。
「ホルモン天盛り合わせ」は、サクサクとした衣が特徴。あっさりした味付けで、お好みで酢醤油や一味につけていただく。本当にビールがよく合う。
また、おススメされた、メニュー外の「スジ煮込み」は、「母の味」という表現がしっくりくる。からしの刺激がまろやかな味付けのアクセントになっている。締めには、「ホルモン汁」を。ホルモンがゴロゴロ入っており、乗せられた三つ葉がふわりと香る。アルコールを飲んだ後に染み渡る逸品だ。
ビールのグラスには大きく、「ひろしまの、キリンです」と書いてあるが、出てくるのは「アサヒ・スーパードライ」。ウーロン茶を頼むと2リットルのペットボトルが出てきて、好きなだけ飲むように言われる。突っ込みどころは満載だが、店員の老婦人、数人の愛を感じるお店だ。
お昼時は行列必至の人気店の味を、ぜひお試しあれ。
「天ぷら たかま」
広島県広島市西区都町21-3
広島電鉄「観音町」停留場から徒歩4分
営業時間 11:00〜20:00
定休日 火曜日、水曜日