今年10月にメジャーデビューアルバム「サルベージ」をリリースしたシンガーソングライターのつるうちはなが、ラジオ番組に出演し、36歳にしてメジャーデビューするまでの道のりを語った。
つるうちはなは、長野県に生まれ、親の都合もあり、ほどなくして横浜に移住、小学生の間は香港、そして東京へと戻ってきたという。
「東京に戻ってきて、中学時代はバリバリの不登校児だったんですけど、でも、何とか勉強して高校に入りました。でも、すぐに中退して、シンガーソングライターとしての活動を、16、17歳のころから始めて……20年たっちゃいました! 今は、36歳ですけど、(年齢は)誇りに思ってますよ。30代なかばでメジャーデビューというのは、スーパー遅咲きです。”遅咲きのはなちゃん”と呼んでください。」
20年間、音楽活動するなかで、区切りとなったのは、30代を迎えたときだ。
「20年前はキチンと売れたいという気持ちにのっとって、オーディションを受けたり、ケンカしたりと血気盛んな若者でした。30歳手前で、『芽が出なかったな……、思ったほど売れなかったな……、ここからどうしようかな……』と思っていたんです。それで、30歳になったときに『自分の土俵は自分で作っちゃおう』と“花とポップス”という女性だらけの音楽レーベルを立ち上げました。まあ、自分は特に何もしてなくて、好きな女の子集めてニヤニヤしているだけなんですけどね」
つるうちはなは、2016年、“タフな乙女のアパートメント”をキャッチコピーに、音楽レーベル「花とポップス」を立ち上げ、自身のみならず10代~30代の幅広い女性アーティストを多数手がけた。また、作家としてCMソングや他アーティストへの楽曲提供なども数多く手掛けている。そこで、今回、満を持してのメジャーデビューとなった。
今回メジャーデビューに至る原動力となったのは、一緒に音楽をやってきた仲間たちの存在だったいう。
「長く音楽をやっているんで、昔の友達がみんな出世しているんです。その人たちが、『はなちゃーん』って引っ張り上げてくれたところが、すごくあります。みんなのおかげです!」
また、もっともお世話になった先輩として、ガガガSPのコザック前田を挙げた。
「初めて全国流通したアルバムのレコーディングをしたのが、神戸で、そのときにコザック前田さんと出会ったんです。その後、アルバムの帯コメントを書いてもらって、2マンライブを一緒にやったりとか、いろいろと、ガガガSPまわりの人たちと出逢わせてもらいました。私の夫も、その前田さんの子飼いの将のひとりだったんです(笑)」
そんなこともあり、神戸には特別な思いがあるという。
「今日も神戸に向かう電車の車窓を見て、泣きそうになりました。若いときにものすごく、いい思いもしたし、めちゃくちゃ悔しい思いもして泣いたところでもあるので、来るたびに不安定だった若い時の感覚が戻ってきて胸がいっぱいになるんです」
12月から、シンガーソングライターのまきちゃんぐとの2マンライブツアー「はなのたねまき」(東名阪+岡山)がスタート。12月15日(日)には新宿マーブルで、「サルベージ」リリース記念ワンマンが開催される。