この1年の世の中のできごとを振り返る、「世相サンタクロース」が、20日、神戸・北野の異人館「うろこの家」に登場した。今年で11回目。
今年は、両手で「令和」と書かれた額縁を持っていて、頭にはサンタ帽の代わりにラグビーのヘッドキャップをかぶった、サンタクロースが中心となっている。よく見ると、後ろからくる南アフリカの選手2人からのタックルをかいくぐってトライを決めようとしているようだ。
その周りには、「サンタが選んだ話題の人たち」として、4人が脇を固める。
まず、ラグビー日本代表のリーチ・マイケル主将は、「TAX10%」と書かれたプレゼントボックスに向かってタックルをし、「増税を阻止しようとしている」とのこと。
その下で、NBAドラフトで日本人初の1位指名を受けた、バスケットボールの八村塁選手(ワシントン・ウィザーズ)が華麗なシュートフォームを披露。
残る2人の女性は、女子ゴルフの全英オープンで優勝した渋野日向子選手と、最年少でプロ入りした、囲碁の中邑菫棋士。渋野選手は話題となった駄菓子を食べていて、中邑棋士はタピオカドリンクを手にしている。
激動の2019年が、屋根の上にギュッと凝縮されている。大きさは1.5メートルから3メートル。発泡スチロール製で、撥水性の水性絵具で色付けされている。およそ1か月半かけて作られたということだ。
神奈川県から来た20歳代の女性は、「うろこの家は、昔プレイしていたゲームに出てきていたので、来られてうれしい。世相サンタも初めて見た。今年はお金を使う仕事に転職したので、改元や増税には振り回された」と今年を振り返っていた。
うろこの家の担当者は、「今年は、日本がスポーツで元気になった年。なかでも、リーチ主将や八村選手に代表されるように、海外にゆかりのある選手も活躍した。”世界はひとつになりつつある”という、裏テーマも表現していて、もしかすると過去で一番、国際色豊かな展示かもしれません」と笑顔で話した。
公開は、12月25日まで。
うろこの家
神戸市中央区北野町2丁目20-4
入館券 大人1,050円/小人200円(割引パス有)
営業時間 9:30~17:00(無休)