日本ならではの自然を愛でる風習、紅葉狩り。グッと寒くなった今、山々が本格的に赤く染まっているなかで、“まだ間に合う”紅葉オススメスポットを紹介する。
旅する司書ライター、旅行情報サイト「LINEトラベルjp」で旅行ガイドを執筆している、潮佳澄(うしお・かすみ)さんに兵庫県の紅葉スポットを定番から超穴場まで5つ挙げてもらった。
まずは定番スポットとして、姫路の書写山円教寺。「西の比叡山」とも言われる千年の古刹だ。姫路市内からロープウェイで4分ほどの場所にあり、比較的長い間、紅葉が続く。舞台造りの摩尼殿と紅葉のマッチが素晴らしく、重要文化財である建築も楽しめる。公共交通機関でアクセスしやすく、多くの人が訪れる兵庫を代表する紅葉名所だ。
続いても定番の一つで、養父市の養父神社。但馬5社に数えられる神社で四季折々の景色を見ることができるが、紅葉のシーズンにこそ行きたい場所。モミジが隙間なくあり、カメラでどこを撮っても絵になる。例年11月いっぱい紅葉を楽しめ、散りぎわも風情がある。ちなみに、車で30分ほどの場所にある「植村直己冒険館」は穴場のミュージアムでオススメ。
そして、穴場は、西宮市の生瀬・西宮名塩から武田尾につながる旧福知山線の廃線敷跡。ゆっくり歩いても3時間ほどで歩けるハイキングコース。駅から近く、帰りは電車に乗れるので、ハイキング初心者でも気軽に紅葉が楽しめる。照明のない真っ暗なトンネルがあるので、懐中電灯はマストアイテム。武田尾駅の近くで日帰り温泉も堪能したい。
もう一つの穴場スポットは、宍粟市山崎町の最上公園もみじ山。およそ3000本ものカエデやモミジで山全体が赤く染まる。遠くから見るよりも見上げる紅葉が素晴らしく、視界いっぱいに紅葉が広がっている。お弁当を持ってピクニックをしている家族連れが多いスポットでもある。
最後に、超穴場スポットとして、加東市平木御嶽山山頂にある播州清水寺。西国三十三所巡礼の札所にもなっている北播磨を代表するお寺。公共交通機関ではアクセスしにくいこともあり、穴場の紅葉名所だ。お昼の眺めも素晴らしいが、特にオススメなのは夜のライトアップと千燈会(せんとうえ)。千を超える紙の灯篭が境内に並ぶ景色はとても幻想的(2019年の千燈会は11月24日まで)。ただし、夜は冷え込むので暖かくして出かけたい。