女子サッカーのINAC神戸レオネッサは、23日に行われた皇后杯JFA第41回全日本女子サッカー選手権大会の初戦(2回戦)で、東海代表の藤枝順心高校に3-0と勝利。3回戦に駒を進めた。
負傷離脱中の鮫島彩をのぞき、現状のベストメンバーで、兵庫県の三木総合防災公園陸上競技場で行われた一戦に臨んだ、INAC神戸。開始5分に杉田のロングフィードから、相手DFのクリアが中途半端になったところを逃さなかった増矢理花が、ゴール前に抜け出て先制点を記録。試合の主導権を握ると、前半の42分と後半早々の47分にエースの岩渕真奈がそれぞれ追加点を決め、リードを広げる。その後は、京川舞、仲田歩夢、吉田凪沙を投入したなか、チームでは1試合合計22本のシュートを放ちながらゴール量産とはいかなかったが、相手のシュートを2本におさえ、格の違いを見せつけた。
INAC神戸の皇后杯3回戦の相手となるのは、セレッソ大阪堺レディース。2018年度に1度、なでしこリーグ1部に昇格。今季は2部でのプレーだったが、夏のなでしこリーグカップ2部で優勝。そして、リーグ戦で愛媛FCレディースに次ぐ2位になると、ホーム&アウェイで行われた1部・2部入替戦で、AC長野パルセイロ・レディースとの激闘の末、2戦合計1-1ながら、アウェイゴール数の差で上回り、2季ぶりの1部復帰を果たした。
C大阪堺のエースで、なでしこジャパンとしてFIFA女子ワールドカップフランス2019でもプレーしたFW宝田沙織は、約1か月間、試合から遠ざかっているが、それでも、チームはリーグ戦終盤から5勝3分け(入替戦2試合を含む)と負けなしを継続。キャプテンで大黒柱の1人、林穂之香を軸に、育成型チームとして近年台頭する「桜なでしこ」は、10代の才能あふれる若手選手も続々と活躍中だ。
過去、リーグ戦やリーグカップ戦での対戦では、4戦4勝と、INAC神戸が実績を残しているが、今、勢いに乗るC大阪堺との試合ということで、レオネッサイレブンにとっては難しい試合も予想される。また、2年前には、今回と同じ3回戦、広島広域公園第一球技場の地で、早稲田大学にPK戦の末に苦杯をなめ、「ジャイアントキリング」を食らったことも、記憶に新しいところ。その屈辱を繰り返すことは絶対に許されない。
藤枝順心高校戦後、「簡単なミスが多かったので、ミスは絶対にしないようにして攻撃の起点になれたらと思います。本当に優勝したいと思っていますが、あまり先を見ずに一戦一戦、目の前の試合をどう戦うかだけを考えてやりたい」と、クラブを通してコメントしていたのは、増矢。タイトル奪還のためにも、INAC神戸・皇后杯5番勝負の第2関門では、クラブの総力が試される一戦となるはずだ。皇后杯3回戦、INAC神戸対C大阪堺の一戦は、11月30日(土)午後2時、広島広域公園第一球技場でキックオフされる。
●INAC神戸、皇后杯制覇へハッシュタグキャンペーン実施中
INAC神戸では、皇后杯優勝カウントダウン企画として、INAC神戸と決勝の舞台であるNACK5スタジアム大宮、そして優勝への道のりとなる5勝をかけて、「#愛ナック5」のハッシュタグキャンペーンを実施中。「#愛ナック5」を付けてSNS(TwitterやInstagram)に投稿すると、抽選でINAC神戸グッズがプレゼントされる。また、神戸市東灘区の六甲アイランドにあるINAC神戸クラブハウス壁面には、皇后杯優勝へのカウントダウンボードも設置中。チーム練習見学時には、「ここ(屋外カウントダウンボード)で写真を撮って、『#愛ナック5』を付けた応援メッセージを投稿してほしい」とクラブは呼び掛けていた。
INAC神戸レオネッサ 公式Twitterより(伊藤美紀選手の動画)
https://twitter.com/inac_kobe2001/status/1198151549563703297?s=20