南あわじ市にある日本酒の蔵元「都美人酒造」が、淡路島の原産である「淡路島なるとオレンジ」を使ったリキュール、「淡路島なるとオレンジ酒」を開発、販売している。
「淡路島なるとオレンジ」は、実に300年間品種改良なしという、淡路島固有の原種。しかし、近年は生産者が減り、島内に農家が10軒ほど。生産者の平均年齢は80歳ほどに達するそうだ。こうした状況を踏まえ、淡路ブランドを復活させようと、2018年の6月にあわじ県民局がワークショップを設立。都美人酒造をはじめ、島内のスイーツショップや飲食店など、およそ40店舗が参加し、メニュー開発に勤しんだ。日本酒とオレンジの配合などを突き詰めた結果、なるとオレンジ酒は、同年10月に早くも完成した。
なるとオレンジ酒は、日本酒ベースのリキュール。淡路市の農家が栽培するオレンジをペースト状にして、日本酒とあわせているという。なるとオレンジの最大の特徴である“ほろ苦さ”を楽しめ、甘すぎず、すっきりとした味わい。島内の酒販店やスーパー、土産物店などで購入できる。同社の久田浩嗣社長は「地元の方には忘れられた味を見直してもらい、島外の方にも、淡路島にはこんな果物があるんだ、と知ってもらえるきっかけになれば」と話している。
アルコール度数は10パーセント。500ミリリットルで、希望小売価格は1,650円(税込)。