ヴィッセル神戸のフィンク監督「何より大事なのは、今日勝って決勝に進んだこと」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ヴィッセル神戸のフィンク監督「何より大事なのは、今日勝って決勝に進んだこと」

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 サッカーの日本一を決める天皇杯JFA第99回全日本サッカー選手権大会は21日、準決勝が行われ、ヴィッセル神戸対清水エスパルスは、神戸が3-1で勝利。天皇杯で初の決勝進出を果たした。

 試合後、神戸のトルステン・フィンク監督は、「今日は素晴らしいサッカーをしたというわけではない」と述べつつ、「何より大事なのは、今日勝って決勝に進んだこと」と、元日決勝に勝ち上がったことを評価。2度のピンチを救い、勝利を呼び込んだGK飯倉大樹については、「彼の経験というものが見えた。今日は(飯倉)大樹に感謝している」と殊勲者を称えていた。

 以下は、試合後のトルステン・フィンク監督(神戸)、篠田善之監督(清水)のコメント。


フィンク
ヴィッセル神戸のトルステン・フィンク監督(Photo by T.MAEDA)

トルステン・フィンク監督(ヴィッセル神戸)
今日は素晴らしいサッカーをしたというわけではないと思う。勝つために十分やったという印象。最初に2点を取ったのはよかったが、相手に十分チャンスもあったし、我々も2つの大きなミスがあった。そこで相手が点を取らなかったというのもあるが。逆に2-0のときに我々が1回ポスト直撃の決定機があったので、そこで3点目を決めることができたというのもあった。今日は勝つためには十分のことをしたのかなという印象。この結果はクラブにとっても、この街にとっても素晴らしいことだし、サポーターのためにもすごくうれしいこと。みんなで東京に行く、決勝に進むという(この試合での)目標を達成できたので、満足している。何より大事なのは、今日勝って決勝に進んだこと。パーフェクトな試合展開ではなかったので、修正ポイントはいろいろあり、決勝まで時間はあるので、改善、修正して、挑みたい。

――2度のビッグセーブでチームを救ったGK飯倉選手について。

飯倉選手の経験というものが見えたと思う。ああいう(絶体絶命のピンチを救った)場面で。特に、2-1の場面で、2-2にされるんじゃないかという状況のとき、ああいうシーンでは、GKが先に横になってしまう(倒れてセーブにいってしまう)ものだが、彼はしっかりポジションを保って、しっかりセーブをしてくれた。日ごろGKコーチと彼とのトレーニングもいいものになっていると思うし、今日は(飯倉)大樹に感謝している。

――ビジャが現役最後の試合になる可能性もあったなか試合に起用したなかったのは、ケガなどの要因があったのか。決勝には出られる状態なのか。

ビジャ、ポドルスキもそうだが、彼らを使わない理由について、コンディションが万全な状態であれば使う選手であり、それくらいの質の(高さが)ある選手ではあるが、今回は間に合わなかったということで、ビジャはメンバーにも入らないということになった。もちろん、決勝には出てもらいたいが、今の彼の状況をみて、回復してもらって、決勝の前の状況で判断したい。

篠田善之監督(清水エスパルス)
アウェイまでたくさんのサポーターが来ていただいて、選手たちを後押ししてくれたことに本当に感謝しているが、この敗戦となったのは本当に、我々にとって悔しい負けだ。ゲーム内容では、神戸のストロング(ポイント)をうまく消しながらできている時間はいくつかあったと思うが、失点を重ねたことで、なかなか難しいゲームになってしまった。内容はいろいろあるが、とにかく、負けたことで今季はこれで終わったので。感謝の気持ちを選手に言いたいのと、サポーターの皆さんに感謝したい。エスパルスのこれから先のことをクラブは見つめて、足下をしっかり見て、やっていくしかないかなと思っている。

――試合後、ロッカールームで選手たちにどんな言葉をかけたのか。

やはりミスも今日のゲームでは多かったが……、一番に、彼らには感謝の気持ちを言いました。今季本当に苦しいシーズンだったなか、一番どん底から這い上がるために、みんなついてきてくれたし、スタッフのみんなも前向きに、常に選手と向き合ってくれたので。そこの感謝の気持ちは、帰ってからロッカールームでは話をした。試合の悔しさを忘れてはいけないし、自分たちがどうやって決勝に行けなかったのかを考えなければいけない。何が足りなくて何が必要だったのか、もっともっと追求して日々努力しようということを、選手には伝えた。

――監督になられて6~7か月になるが、監督としてやれたこと、やれなかったことについて。

やれたことのほうが少ないと思うし、まだまだ自分自身に足りないところはあるが、一番成し遂げた成果としては、リーグ戦で残留を達成できたこと。天皇杯でこの位置に、ベスト4までなんとか這い上がってきたというのは、チームとしてそこをあきらめずやったということは成果があったんじゃないかなと思う。ただ一番欲しかったのは、天皇杯だけでいうと、決勝に行くこと、それだけを最大のミッションとしていたので、それができなくて、いろんなことを反省している。

――今日の試合でどんな部分が狙い通りだったのか。

前から少しハメにいくことは、ドウグラスが決定機を2度ほど作ったが、相手のミスを誘うことというのはできたんじゃないかなと思う。時間とともにボールを握る時間も必ず出てくるなか、フィニッシュまで、ゴールを割るまでというところでは、課題がまた見えたが。後半は選手と形を変えてやっていたなか、オープンになってしまったというところが、より勝利するために(やりながら)遠のいたのかなというのもある。リスクをかけていくため、相手に決定機を後半いくつか与えてしまったのは、自分たち、あるいは、私のところでまだまだだったのかなと思う。

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