神戸元町に、スパイスカレー専門店「アグロカリー」が12月17日にオープンした。
もともとは、兵庫や大阪を中心とするイベントに出店したり、三宮のショッピングモール「サンパル」を間借りをして不定期で出店していた「幻の」カレー店が、満を持して実店舗を構えることになった。
平皿の上に様々な香辛料などがミックスされたカレールーが大胆に注がれており、大きな具材がごろごろと転がっている。食べる前から見るだけで大満足。もちろん、その味も抜群で、こだわりのスパイスが舌の上で踊る。神戸の、ひいては関西のスパイスカレーシーンをよりいっそう盛り上げてくれる注目店だ。
メニューは、「キーマカレー」「バターチキンカレー」「週替わりカレー」の3種類。
「キーマカレー」はスパイスがよく効いていて、食べているそばからじんわりと汗がにじんでくる。ただ、口当たりは優しい。辛さが苦手な方でも安心だ。
「バターチキンカレー」は、スパイシーにミルキーをプラス。チキンは、スパイスに漬け込んだ後にグリルをするという手の込みよう。噛めば噛むほど肉のうまみがあふれだしてくる。
店主の安黒聡太さん(28)は、お店のこだわりについて「店内はシンプルにまとめていて、どんな方にも楽しんでいただける店をコンセプトにしている」と話す。なるほど、木材を基調とした店内は温かみと清潔感があり、無駄がとことん省かれている。まるで料亭のような雰囲気だ。
お店の楽しみ方については、「ぜひ”あいがけ”で、3種類のうちから2種類を選んでいろいろな味を楽しんで。週替わりカレーは、被らせることなく頑張るので、毎週来てください」と呼びかける。週替わりカレーは現時点で数十種類。例えば「ビーフカレー」や「和風だしのスパイスカレー」など。想像するだけで美味しそう。
港町である神戸はカレー屋さんが多い地域だが、それをもっと広めて名物にしようというムーブメントがあるのをご存知だろうか。SNS上でハッシュタグ「#神戸をカレーの街に」を添えて、新しいカレー屋さんの情報を共有したり、自分が食べたカレーの写真をアップするのが、いまの関西のカレー好きのトレンド。
いまやこのハッシュタグには1日に何百件もの投稿があるという。ブームが高じて「神戸カレーポート」というグルメイベントに発展するまでになった。そんな神戸のカレーシーンを間違いなく後押しするのが新しくオープンしたのアグロカリーだろう。