長江健次「欽ちゃんに『ダメだお前は、もう汚れちゃって』って言われました…」

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 1981年『欽ドン!良い子悪い子普通の子』のフツオ役でデビューし、「イモ欽トリオ」のメンバーとして「ハイスクールララバイ」など大ヒットを飛ばした長江健次が、24日、ラジオ関西の番組『週明けクマチャンネル』に出演し、萩本欽一とのエピソードなどを語った。

長江健次
ラジオ番組『週明けクマチャンネル』(ラジオ関西)パーソナリティーのクマガイタツロウ、塩田えみと写真に収まる、長江健次(写真:ラジオ関西)

 長江は、高校在学中に、地元・大阪で行われた『欽ドン!』のオーディションに合格。東京での最終オーディションには落選するものの、欽ちゃんの鶴の一声で、一転、合格となった。関西人の抜擢は異例だったという。

「関西人は、大将(萩本欽一)の番組で初めてちゃうかな? 大将はもともと関西人好きじゃないから……。昔、コント55号で関西の劇場に来て、ダダ滑りしたんだって。それ以来関西がダメで。でも、僕が『欽ドン!』に出た後には(関西人では)ダウンタウンが出ていた。あと、ジミー大西くんも、“坂上二郎さん以来のボケの天才だ!”ということで出て。でも、大西くんは1か月で、ホンマもん(のボケ)だったということで帰されてた(笑)」(長江)

『週明けクマチャンネル』の番組パーソナリティー、クマガイタツロウも欽ちゃんの番組に出演していたことがある。三重テレビで2012年まで放送されていた『欽ちゃんのニッポン元気化計画』だ。事情を知る長江が語る。

「あれは、大将が『三重県って有名なとこあるだろ、伊勢神宮とか松坂牛とか。そんなにいっぱいあるのに、何でこんなに人気がないんだ?』って、急に思いつきで言いだして、大将が直接、三重テレビに電話して『今から俺が行く』って(笑)。そんなの、三重テレビの人が信用するわけない。でも、本当に萩本欽一が来て『え~っ!?』ってなって、社長が出てきて、結局『ここで番組やる』ってなったんです。欽ちゃんはそんな人」(長江)

 クマガイは、その番組でレポーターなどを務めたが、欽ちゃんからは、笑いやトークについて学ぶことが多かったという。

「欽ちゃんからは、笑いのイロハを教えていただきました。『関西人の、特に今のテレビの笑いはブサイクな人に“ブサイク”と言って笑いをとる。それは笑いじゃない』と言われて、『もっとカーブをかけなさい。“顔にお困りのことありますか”って聞くのが笑いや!』って。また『オウム返しで言っちゃダメ』とも教わりました。欽ちゃんに『好きな食べ物は何?』って聞かれて、僕が『欽ちゃんは何ですか?』って聞き返したら『もう、お前クビ!』って言われましたもん。『もう来なくていいよ』っていうくらいの感じで。あと、質問された時に(即答せず)『えー』とか『うー』とか言っちゃったら、もうその時点でダメ」(クマガイ)

 即答を求めるのは、テンポ感を大切にする、萩本欽一からの教えだ。これには、長江も心当たりがあるという。

「俺、たぶん、大阪のオーディションで受かったのそれだと思う。オーディションのときに、大将はいなかったんだけど、フジテレビのディレクターに『長江くん何できんの?』って言われて『ものまねできます』と。『誰の?』って聞かれて『桜田淳子の』というと、『じゃあやって』となったので、『こんばんわ淳子で~す』ってやったら、『とりあえず東京に来て』ってなったんですよ。本当にそれだけで! あとで、『なんで受かったんですか?』って聞いたら、『似てないものまねを、ためらいなくやったから』と言われました」(長江)

 しかし、その積極性が、『欽ドン!良い子悪い子普通の子』の初回放送では、あだとなった。

「初回の放送でウケたいから、大将の頭をアドリブで叩いて、ドカーンってウケたんです。でも、その日、大将が『フツオ、今日なんで頭叩いたの?』って。『いや、ウケると思って……』って答えたら、『ダメ! あんなことやっちゃ』って言われて。心のなかでは『受けてたやん!』と思っていたんですけど、大将は『今日は叩いてウケたね……、来週はどうするの? 殴るか? 最終的に刺すか?』って。要するに、どんどんエスカレートしなければいけなくなるが、『そういう立場じゃないでしょ』と。フツオは、あくまでも笑いのフリ役なので、フツオでウケちゃったら、あとの(ヨシオ、ワルオが)ウケないと言われた。でも、俺ウケたいし、大阪から来て、山口良一や西山浩司に負けたくなかった……」(長江)

 しかし、長江は、それ以降、自分の役割を理解し、余計なことはしなかったという。また、この経験が、全体のバランスを大切にするという、現在の自身の考え方に生きていると長江は語る。

「いつの間にか(大将から教わった)バランス感覚は、染みついてましたよね。自分が(番組やイベントなどで)いろんな構成をしていて思うのは、全体を考えない人は嫌だなということ。たとえば、(オムニバスの)ライブをやって、若手がドンとやりすぎると、それは、『壊しているやろ、全体を見ろ』ってなります。もちろん、まったく、やらないのも嫌だけどね」(長江)

 若手の振る舞いについては、長江は欽ちゃんに「フツオは、みんなにかわいがられなければダメ! 一番若いんだし、素人だし」と言われたことが生きているようだ。

 そんな長江も、年月が経ち、昨年、チャリティーTV番組『24時間テレビ』(日本テレビ系)で、欽ちゃんに出会って、こんなことを言われたという。

「『24時間テレビ』にイモ欽トリオで出演して歌ったら、大将が俺の顔をジロジロ見てるんですよ。で、歌い終わって大将が来たから『おつかれさまでした~大将!!」って言ったら、俺の方を振り返って、なんか言いたそうな顔してから『ダメだお前は、もう汚れちゃって』って(笑)。『気悪いな~』と思って、周りの人に聞いたら『あれは、気にしてるんだよ、お前のことを』って言うんですよ。でも、気悪いやん、汚れてるって。当たり前やん、16歳から55歳くらいになったら、そら汚れるわ! そのまま純粋な方がおかしいやろって……(笑)」(長江)

 現在、長江は、復興の道を歩む阪神・淡路大震災の被災地から、東日本大震災の被災地をはじめ、全国に笑顔と元気を発信しようという趣旨で立ち上げた「長江健次Cafe」というライブイベントを毎年、主宰している。7回目を迎える同イベントは、2020年1月17日(金)~27日(月) まで「神戸チキンジョージ」で全11公演が行われる。今回もイモ欽トリオの他、豪華ゲストが日替わりでラインナップされ、売上の一部は、神戸新聞厚生事業団を通じて災害の被災地に届けられるという。

 チャリティーを通じて、日本を元気にするという長江には、『24時間テレビ』の顔ともなっている欽ちゃんがダブって見える。そんな長江が、どんなステージを見せてくれるのか要注目だ。

週明けクマチャンネル | ラジオ関西 | 2019/12/23/月 11:00-12:00

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