上方落語の定席の1つ、天満天神繁昌亭(大阪市北区)で、最近、芸人に対して一律に出番が与えられていることについて、桂春蝶が自身のラジオ番組で「ライブビジネスで“公平公正”に出番を与えるのは『貧弱な共産主義』や!」と苦言を呈した。
「今、上方落語協会の天満天神繁昌亭で、実はちょっと問題だと思っていることが、公平公正(一律)に出番の機会を与えられてるらしいが、俺から言わせればアホかと。努力しておもろい人間が優遇されんのは当たり前だと思うねん。なんでかと言ったら、(舞台は)『ライブビジネス』やから。歌下手なやつもいたり(いろいろな芸人がいるなか)、それを“公平公正”に出るってそんなん『貧弱な共産主義』やんか。俺はやっぱり、売れている人とか、おもろい人とか、むちゃくちゃ魅力ある芸やる人が、率先して出たりせなあかんと思ってるよ。
それが、上方落語協会によるコンプライアンスのための講演が先日行われたとき、それに参加していたある芸人の発言で、『公平にまだ出されてないような気がする。人気者だとか面白い人間が優遇されるようなことは協会によるパワハラだ』って言うたらしいんやんか。そんなこと言うなら芸人やめーい!(笑)。
そういうこという人は、ほんま芸人やめて、まっとうな商売に就かれたらいいと思います。考えてみいや。お金払うのって、お客さんなわけやんか。落語会を観に来るのも、お客さんなわけやんか。なんで僕らの『公平公正』とかいうことを、我々の内々のことを、お客さんが我慢して見なアカンのよ。お金だけやなくて貴重な時間を使っているわけだから、お客さんは」(桂春蝶)