【ヴィッセル神戸、天皇杯決勝試合後コメント】フィンク監督「この歴史的な瞬間を私は一生忘れない」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【ヴィッセル神戸、天皇杯決勝試合後コメント】フィンク監督「この歴史的な瞬間を私は一生忘れない」

LINEで送る

この記事の写真を見る(1枚)

 天皇杯JFA第99回全日本サッカー選手権大会は1日、決勝戦が行われ、ヴィッセル神戸が鹿島アントラーズに2-0と勝利し、初優勝を決めた。試合後の記者会見で、神戸のトルステン・フィンク監督は、「初タイトルを取れたことを本当に誇りに思う。新国立競技場で初となる公式戦で勝つことができ、この歴史的な瞬間を私は一生忘れない」と感慨ひとしおだった。以下は、フィンク監督のコメント。

フィンク
ヴィッセル神戸のトルステン・フィンク監督(Photo by T.MAEDA)

トルステン・フィンク監督(ヴィッセル神戸)
コンニチハ!
まず前半がすごくよかったと思います。我々の思うような形のプレーもできましたし、いい時間帯でゴールを取れたことも大きかったです。後半に入り、少し我々はディフェンシブすぎたこともあり、相手が3バックに代えてから、より多く我々に問題を起こしてくれたというか。ただ、我々もそのあとに3点目を決めるチャンスがあったので、結果的には2-0で勝てて本当に満足しています。

このクラブは25年目になるが、初タイトルを取れたことを本当に誇りに思っています。クラブだけではなく、応援してくれているサポーターもたくさんいますし、神戸の街にとってもすごくいいことだと思うので。新国立競技場で初となる公式戦で勝つことができ、この歴史的な瞬間を私は一生忘れないと思います。

ひとつ言い忘れたのは、皆さん、ハッピー・ニュー・イヤー!(あけましておめでとうございます)。

私が来て半年くらいになりますが、一緒に働いていたメディアの方々にもありがとうございますと言いたい。素晴らしいいい仕事ができたと思います。チームにももちろん感謝しています。一人ひとりがパッションを見せてくれて、一体感を生んでくれて、チームスピリットというものも今日はよかったので、本当にうれしい日になりました。

最後に、今日はすごく難しい決断をしなければいけないことがありました。それは、セルジ・サンペール選手をメンバー外にすることでした。19人でこちらに来て、最後の最後にダビド・ビジャ選手にするか、セルジ・サンペール選手にするか悩んでいたんですが、ビジャ選手は決勝戦という経験をいくつかしていますし、やっぱり彼の決定力は必要になるのではないかなと思いました。ただ、サンペール選手も人柄としてもいいですし、今後のヴィッセル神戸にも絶対に必要な選手なので。本当に難しい決断だったのですが、最後、ビジャ選手に決めました。

――藤本憲明選手とルーカス・ポドルスキ選手を先発起用した狙いと、彼らに求めたタスクについて。

藤本選手に関しては相手の裏のスペースを狙えるという考えもあり、特に彼は鹿島アントラーズ相手に過去に何度も得点を取っているので、今日の彼は期待できるのではないかなと思いました。ルーカス・ポドルスキ選手に関してはとにかく彼の攻撃力と、能力というものが違いを出せるので。彼も前回の鹿島戦でいいプレーをしていたと思いますし、今日も1点目を作ってくれました。2人とも得点に絡んだということで、結果的にはよかったと思います。

――後半、相手がシステムを変えて、前半とまったく違う展開になったが、後半20分くらいに選手を代えようとしたように見えた。代えずにあのまま続けた判断について。

相手がシステムを我々と同じような3-4-3に変えてきました。それに関してはお互い似たような戦い方になりましたが、相手のほうがゴールを狙う必要性がありました。我々も変えるか変えないかの考えをしていました。イニエスタ選手が特に痛みがあったと伝えてきたのですが、続けられるということになりました。彼も含め、ポドルスキ選手もこの数週間はフィットネスとの戦いもあり、ビジャ選手も同じケースだったので、それでそもそも3人同時にプレーをさせたくないというのがありました。考えたなか、とりあえずはシステムを残して、そのあとに田中順也選手を入れて、彼は惜しくも3点目を取ることはできませんでしたが、最終的にはそのままのシステムになりました。

――新国立初の試合で、6万人近くが集まった。会場の印象について。

今日のこの環境は素晴らしかったと思いますし、スタジアムの設備もすべて新しくいいと思います。今日の試合は1月1日で、リーグ戦が終わってからもだいぶシーズンが続いたので、フィジカル的にもちょっとハードな面もあり、今日勝つことができたからよかったものの、負けていれば負担というものがかかってくるもの。鹿島アントラーズへのリスペクトも示したい。この試合のことを我々クラブ、選手たちも一生忘れないと思います。

――今季途中から就任したなか、連敗していたときもあったり、大型補強をしてもうまくいかない時期もあったなか、そこを立て直す難しさについて。

確かに私が来る前には9連敗という難しい時期もありました。それからも、難しい時期はあったのですが、とにかく大事なのは周りにいる人たちの努力だと思います。選手たち、そして、スタッフも含めて。アナリストや分析の方もチームに貢献してくれましたし、なにより大事なのは、すぐに結果を求めるのではなく、慎重に仕事をしないと前を向いて進めないということ。ラッキーだったこと、このクラブで得することというのは、リーダー的な選手が何人もいること。アンドレス・イニエスタ選手はキャプテンとして、監督の言うことを聞いてくれて、チームメイトのお手本にもなってくれます。ビジャ選手もそういうキャラクター性を持っています。日本人のなかでも、特に山口蛍選手は今シーズンかけがえのない存在だったと思います。彼の存在は大きいし、また日本代表に呼ばれたのも不思議ではない。酒井高徳選手も私の言葉、ドイツ語ができるので、彼とダイレクトにコミュニケーションを取れることも大きかった。その時間を通して、努力と慎重な仕事でよくなっていったと思います。

――ビジャ選手の引退やほかの選手の退団の噂も報道されているが、ACLに向けての目標など、三木谷会長と相談したり、方針は決まっているか。

もちろん、常にクラブ内では補強などに関して話をしています。どういうポジションか、どういうプレースタイルの選手が必要か話し合っています。ビジャ選手が引退しても、夏に補強した藤本選手についてはこの半年のためだけに買った選手ではないですし、今後も彼に期待をしています。田中順也選手も今季いいプレーをしてくれたので、攻撃面において彼らのような(レベルの)高い選手がいます。今後新たな補強があったときには、そのときに皆さんに報告します。

LINEで送る

第99回 天皇杯全日本サッカー選手権大会 決勝戦実況中継 | ラジオ関西 | 2020/01/01/水 14:30-16:30

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可