桂春蝶「テレビはラグビーに頼りすぎ!」 紅白の内容を憂う

LINEで送る

 紅白マニアを自称する落語家の桂春蝶が、毎年欠かさず食い入るように紅白歌合戦を観ているなかで、「今回は視聴率悪いで」と初めから思っていたという。

 その理由として「一言で言うと全然盛り上がってない。個々は光っている人はいんねんけど、全体で『うわーっ!』というようなものがなく、演者からアドレナリンが出ていない」と嘆く。

「本来の紅白歌合戦とは、『芸能界ってすげーっ!』と思わせる脳内物質がうわーっと出てくるものだと思うが、今年はそれがなかった。実は、去年はそこまで国民的に活躍する何かがなかったというのはあるのかもわかれへん。一昨年の紅白の目玉がすごすぎただけに、今回は国民的レベルな売れ方っていうのがなかった」

桂春蝶
桂春蝶(写真:ラジオ関西)

 春蝶が特に気になったのが、ワールドカップで大いに盛り上がったラグビーへの、テレビにおける過剰な傾倒だ。

「話題になって素晴らしいっていうのはあんねんけど……、やっぱり世の中が、特にテレビが、ラグビーに頼りすぎやわ! あの人らもほんまにええ人らなんやと思うし、ラグビーをもっともっと国民的スポーツにしたいという使命みたいなのもあるとも思うねん。ただ、(昨年末に、ラグビー選手がたくさんのテレビ出演をしていたなかで)紅白歌合戦で、ラグビー選手のみなさんが出て来て、ユーミン(松任谷由実)が『ノーサイド』を歌って……、というところがちょうど、『いや、これは(ラグビーに)頼りすぎちゃうの?』と思えた」

 山梨における戦国武将、武田信玄の存在になぞらえながら、春蝶は今のテレビの在り方に警鐘を鳴らす。

「これはね、山梨県でいうところの『武田信玄に頼りすぎ』とちょっと似てんねん。山梨県の『信玄』『信玄』言い過ぎというか、『他にないんかい』『ほかも探しぃや』と感じるところがあんねんけど。武田信玄は素晴らしいし、大好きだけど、『それしかないの?』と。それと同じで、『ラグビーしかないの?』っていうぐらい、ある種のラグビー疲れみたいなものをしてたかもわかれへんな……」

 大衆が求めているものは、「渇望感」だという、春蝶。だからこそ、今のメディア、そして、紅白の現状を憂慮していた。

「『スターウォーズ』がなぜ売れなくなったかといえば、最大の理由は『スターウォーズ』疲れだと言われている。スピンオフ作品などが多すぎて……。『もっと欲しいな』とか、『出てけえへんの、あの人ら』と思われるくらいがいいのに。紅白でも今回、『うわっ! この人出てくるのか』という歌手は(竹内)まりやさんくらいだった。結果、平均視聴率が平成元年以降最低のものだったが、当たり前の結論だったと思う」

桂春蝶のちょうちょ結び | ラジオ関西 | 2020/01/04/土 08:00-09:00

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可