令和最初の新年の門出を祝う華道家元・池坊の「初生け式」が開かれました。
初生け式は、けいこ始めとして室町時代から続く伝統行事で、10歳から96歳までの門弟約1500人が艶やかな振り袖や羽織はかま姿で生け花発祥の地とされる京都市中京区の六角堂へ参拝し、年始のあいさつを交わし、精進を誓いました。
その後、家元道場では松竹梅や水仙、寒菊など、色とりどりの花材にハサミを入れ一斉に小気味良い音を響かせました。
また、池坊専好・次期家元が一人ひとりに「窮屈にならないように空間を開けて」などと指導したあと、「光」と題して白梅や赤椿を花材にした初生けを披露しました。
池坊専好・次期家元に聞きました。
「令和という新しい御世(みよ)になり、明るい未来を築きたい。寿栄(ずばえ)という梅の若い枝を使い、未来が輝かしいものであるように生けました。いけばなはいろんな種類、いろんな状態の草木を取り合わせて調和を生み出すもの。まさに令和の名の通り、美しさを創り出すなかに平和を願い、 皆で力を出しあってより良い社会を作っていきたい」
次期家元は、今年開かれる東京オリンピック・パラリンピックを念頭に「一人ひとりの活動や努力が希望となり、社会全体を明るく輝かせるように」との願いを込めました。(ラジオ関西ニュース)