13日、関西の民放AMラジオ局とNHK大阪放送局で構成されるAMラジオ災害問題協議会主催の防災シンポジウムがKBSホール(京都市上京区)で実施された。これは阪神・淡路大震災から25年を迎えるにあたり企画されたもので、事前に募集していた約300人のリスナーを招待して行われた。
第一部では防災士としても活動する気象予報士の正木明さんによる基調講演『命を守るための伝え方』が行われた。正木さんは25年前の当時、テレビ番組のスタンバイ中で震災に遭遇。順に入ってくる気象庁の情報をもとに伝えていった。「当時は東側の地域の震度が先に入ってきて、神戸や淡路の情報が最後だった」と、そのときの様子を振り返った、正木さん。来たるべく災害に対して「天気予報も含めて、平常時に今いる地域、建物等の状況を確認して、想像力を働かせておくことが大事」だと力説した。
第二部のパネルディスカッションではAMラジオ災害問題協議会7局のアナウンサーやパーソナリティーが登壇し、関西大学社会安全学部准教授の近藤誠司さんが進行を担当。当時すでに放送に携わっていたベテランと中堅・若手に分かれて、これから大きな災害が起こったときに、どういったことがラジオに求められるのかが話し合われた。最後に各パネラーがこれからの放送で心掛ける一言をフリップで発表して、幕を下ろした。
このシンポジウムの模様は、後日、各放送局の特別番組や、ワイド番組内のコーナーで放送される。
第二部パネルディスカッション
【参加パネラー】
ABCラジオ 道上洋三
ラジオ関西 谷五郎
NHK大阪放送局 住田功一
MBSラジオ 福本晋悟
ラジオ大阪 藤川貴央
和歌山放送 覚道沙恵子
【進行役】
KBS京都 森谷威夫
関西大学社会安全学部准教授 近藤誠司