広瀬すず・森七菜 少女の初恋は時を超える 映画『ラストレター』岩井俊二最新作

「君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?」

 岩井俊二監督の最新作、映画『ラストレター』が、全国東宝系で公開中です。

©2020「ラストレター」製作委員会
©2020「ラストレター」製作委員会

 主人公・裕里(松たか子)の姉の未咲が、亡くなります。裕里は葬儀の場で、未咲の面影を残す娘の鮎美から、ある封書を手渡されます。それは未咲宛ての同窓会の案内でした。裕里は、未咲の死を知らせるためにその同窓会へ向かいます。

 しかし、数十年ぶりの同窓会。みんなの見た目も少年・少女から中年にすっかり変わり、記憶だって曖昧。裕里は、あろうことか死んだ姉の未咲と勘違いされてしまいます。当時、学園のヒロインだった姉は同窓会でも大人気。そんな空気に押されて、「亡くなった」とは中々言い出せずにそのまま姉の未咲として同窓会に参加します。

 さらに困ったことに、裕里は自分の初恋の相手である鏡史郎(福山雅治)と再会。裕里は、亡くなった未咲のふりをしたまま鏡史郎と文通をはじめるのでした。

©2020「ラストレター」製作委員会
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 その文通のうちのひとつの手紙が、美咲の娘・鮎美に届いてしまったことで、さらなる展開へ。ひょんなことから彼らを繋いだ手紙は、未咲の死の真相、そして過去と現在、心に蓋をしてきたそれぞれの初恋の想いを、時を超えて動かしていく――。

 登場人物の相関関係が少し複雑ですが、歯切れのよい演出ゆえ、誰でもすんなりと理解して物語に没頭できます。

©2020「ラストレター」製作委員会
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 主演は松たか子、裕里役。未咲の少女時代と未咲の娘、二役を広瀬すずが演じます。裕里の少女時代と裕里の娘、二役を森七菜。とてもチャーミング。

©2020「ラストレター」製作委員会
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 小説家の鏡史郎は福山雅治。少年時代を神木隆之介が演じます。

©2020「ラストレター」製作委員会
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 岩井俊二監督は『スワロウテイル』『リップヴァンウィンクルの花嫁』といった重厚でシリアスな作品から、『花とアリス』「打ち上げ花火」のようなポップで楽しいエンタメ作品まで幅広く手掛けてきました。今作は、シリアスとポップネス、その両方を兼ね備えています。

 岩井監督ならではの色濃く重厚なテーマ性・メッセージ性を持ちながら、「手紙」というモチーフを使ったエンタメ性も発揮します。松たか子、庵野秀明ら役者陣のコミカルな面を駆使して、ときに本気で笑えるコメディ要素もあります。これまでやってきたすべての要素がこの1本に詰まっている、岩井監督の集大成といえる完成度の高い作品です。

 最後に新海誠(アニメーション監督)さんのコメントを紹介しましょう。

「ラブレターのいくつもの誤配や錯綜が、人生を作っていく。その美しさを教えてくれるのは、傘をさした二人の少女だ。岩井俊二ほどロマンティックな作家を、僕は知らない。」

 さまざまな人たちの手で綴られる手紙が語る想いと、隠された真相を目撃してください。

 映画『ラストレター』は、OSシネマズミント神戸、TOHOシネマズ西宮OSなど全国東宝系で公開中です。


©2020「ラストレター」製作委員会
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映画『ラストレター』
キャスト:
松たか子 広瀬すず
庵野秀明 森七菜 / 豊川悦司 中山美穂
神木隆之介 福山雅治

監督・脚本・編集:岩井俊二

原作:岩井俊二「ラストレター」(文春文庫刊)

音楽:小林武史

映画『ラストレター』公式サイト
https://last-letter-movie.jp/

映画『ラストレター』公式Twitter
https://twitter.com/lastletter0117

映画『ラストレター』公式Instagram
https://www.instagram.com/lastletter0117/

©2020「ラストレター」製作委員会