姫路城を訪れると購入できる「姫路城入場記念書(御城印)」の販売枚数が10日、1万枚を突破した。
「御城印」は、公益社団法人姫路観光コンベンションビューローが、国内外から姫路城に来てもらう人を増やそうと、2月いっぱい販売しているもの。1枚300円(税込)。高砂染めの模様がデザインされたA6サイズの紙に、姫路藩主酒井忠以(さかい・ただざね)の直筆の日記から抽出された「世界遺産姫路城」の文字と、酒井家の家紋である剣酢漿草(けんかたばみ)がデザインされており、訪れた年月日も記される。
また、朱印は忠以が1775(安永4)年に描いた「富嶽図」に捺された落款印(書画に署名代わりに捺す印影)から抽出されたもので、「群鷺城主第/四等源朝臣/忠以之印信」と彫られている。細部まで手が込んでいて、ファン垂涎の一枚だ。
海外からの来場者も多いことから、英語訳が添付されているのも特徴。当初は購入の際の枚数制限を設けていなかったが、1人で30枚購入する客や、ネット上で2,000円程度で転売されているものが確認されたため、8日からは1人3枚までの購入制限が設けられた。
担当者は、「『御城印』という文化が海外の方に認知されることで日本内の周遊のきっかけとなり、より広く、より深く、日本を楽しんでもらえることができればうれしい」とコメントしている。
なお、姫路城では2月中、「姫路城 冬の特別公開」として、太鼓櫓と帯の櫓(一部)を特別に公開している。