ペダルが奇跡を起こす『栄光のマイヨジョーヌ』豪・自転車チーム追うノンフィクション | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ペダルが奇跡を起こす『栄光のマイヨジョーヌ』豪・自転車チーム追うノンフィクション

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 自転車競技の奥深さを知っているだろうか。ロードレースの過酷さと美しさ、人間ドラマの濃密さに触れることのできるドキュメンタリー映画が日本にも到着した。

©2017 Madman Production Company Pty Ltd.
©2017 Madman Production Company Pty Ltd.

 2月28日から、なんばパークスシネマで公開。神戸国際松竹、MOVIX堺では3月13日(金)から公開される映画が『栄光のマイヨジョーヌ』だ。

『栄光のマイヨジョーヌ』は、オーストラリアの自転車競技チーム「グリーンエッジ」に密着したドキュメンタリー映画。5年間にわたる膨大な密着映像から作られている。監督のダン・ジョーンズは、「(自転車レースは)まさに旅するサーカスだ。アクション、ドラマ、歴史、戦略、すべてがそろっている」と語る。そんな過酷だが、しかしだからこそ美しい自転車競技。そんな競技の魅力にすっかりとりつかれてしまったアスリートたちの人生を描くのがこの映画だ。

©2017 Madman Production Company Pty Ltd.
©2017 Madman Production Company Pty Ltd.

『栄光のマイヨジョーヌ』の「マイヨ・ジョーヌ」とは、自転車ロードレースで世界三大ツールのひとつ、ツール・ド・フランスで、トップの選手が着る⻩色いジャージのこと。自転車ロードレースファンの憧れの一張羅である。

 日本ではあまりなじみがないかもしれないが、自転車のロードレースをご存じだろうか。漫画『弱虫ペダル』を通して知っているという人も多いかもしれない。そもそも自転車ロードレースは、マラソンのように⻑距離で持久力を争う競技。ただし、自転車ロードレースがマラソンと違うのは、競技がチーム戦であるということ。成績はマラソンのように個人の着順で決まるのだが、レースにはチームでエントリーする。チーム内の誰か1人を優勝させるために走っている。

©2017 Madman Production Company Pty Ltd.
©2017 Madman Production Company Pty Ltd.

 選手たちは集団で走って風の抵抗をなるべく減らしたり、いちばん風の抵抗を受ける選手を互いに交代しているのだが、これは「チーム戦」ゆえのこと。チームの中の誰か1人が優勝すれば良い。

 チームに「優勝を託された1人」をエースと呼び、エースの彼を優勝させるため支えるその他の選手をアシストと呼ぶ。当然エースはエースなりに責任を背負って戦うが、アシストにもアシストなりに脇役としての苦悩がある。アシストは「チームメイトを勝たせるために、自分は負ける」というチームの決断を呑み込まないといけないし、エースはこの重圧に結果を出して応えないといけない。だからこそ、自転車レースのチーム内には色濃い人間模様が存在する。映画の原題はズバリ、『ALL FOR ONE』。

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