春競馬は4月に突入。新型コロナウイルスの影響もあり、無観客競馬が続いているJRA中央競馬だが、滋賀の栗東トレーニングセンターでは、来るレースに向けて、騎手、競走馬、そして関係者が準備を着々と進めている。その様子を、三木麻愛さんがレポートする。
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4月1日、天気予報では朝から雨でしたが、降りだしたのは午前11時ごろ。長靴とカッパなしでなんとか取材を終えることができました。
栗東トレセンは今、新型コロナウイルスの影響で、いつも以上に緊張感があります。共同会見の会場も、インタビューを受ける調教師や騎手と、取材メディアとの間隔をあけていますし、会場内ではマスク着用も義務付けられています。
そのなかで、「騎手会でもジョッキーから感染者をひとりも出さないようにと、強い意志で(対策を)徹底してます」と、福永祐一騎手が会見で話されていた表情が印象的でした。
また、共同会見に臨んだ北村友一騎手は、無観客競馬が続くことについて「本当に競馬場は静かでシーンとしているが、馬自体は本当に賢くて、お客さんがいなくても一生懸命走ってくれる」とコメント。そのうえで、「その一生懸命走る馬の力を、100パーセント僕が引き出せるように、いいところを見せられるように頑張りたい」と気合いを込めながら、ファンへメッセージを送っていました。
競馬があることが何か特別なように感じる昨今。トレセンで働く方たちも「外にあまり出歩けない今、画面を通して競馬を楽しんでもらえたら」と思いを語っています。
こんなご時世なので、トレセンの一角にある馬頭観音さんに手を合わせに行きました。願うは、人馬が無事でありますように。そして、競馬を開催できることへの感謝。
馬頭観音さんにある桜は今が満開。今年も見事な咲きっぷりです。(Reported by 三木麻愛)