欧州デンマークでのフォーミュラーカーレースで海外デビューを目指す女子中学生レーサー「Juju(ジュジュ)」こと野田樹潤さん。2月に14歳となり、開幕戦へ着々と練習を続けている。しかし、新型コロナウイルスの感染はヨーロッパでも深刻で、Jujuの練習にも制約が出ている。現地の様子を元F1レーサーで、Jujuの父親であり、チームの監督でもある野田英樹さんがラジオを通じて伝えた。
野田さんによると、新型コロナウイルスの感染拡大に関するニュースはデンマークでも連日報じられている。「不要不急の外出の自粛はかなり徹底されている。街に出ても人がいないし、レストランも休業状態。テイクアウトできる店に人が並んでいるくらい」というなか、「回復している人も大勢いて、そういう人の話も知りたいのに、ニュースは感染者数の増加の話ばかり。これでは不安になりますね」と率直な心境も吐露していた。
Jujuの現状については、「私たちがヨーロッパに来た目的は、レース。だから、どんな状況下でも今、自分たちにできることに集中して準備するだけ」と話すが、サーキットでの練習走行にも影響が出ているようだ。
「開幕も近く、みんなサーキットで走りたい気持ちは同じ。でも、感染予防のためには、協力しあわなければならない。サーキットでは、走る台数やピットに入る人数を制限し合っています。利用できるピットも、接触を避けるために両端と真ん中という感じで、1日に走ることができるのは3チームぐらい」。
制約があるなかでも、なんとか調整を続けているJujuや野田さんだが、「今のところ開幕戦の日程に関する声明はないので、どのチームもそれに向けて準備を進めていますが、状況は不透明で、延期されてもおかしくない状況」だ。
そういったなかでも、来るべき海外デビューへ前を向く、Juju。「家にいる時間が多いので、パスタを作ってます」と女の子らしい近況の報告もあったが、「走行ができない分は筋トレに力を入れています」と話し、アスリートとしての集中力は顕在だ。