兵庫県が一時は8日からの県立学校の再開を決めたことを受け、インターネット上で休校の延長を求めた高校生の有志4人が、6日午後に兵庫県庁を訪問。兵庫県教育委員会の西田健次郎・教育次長に署名を手渡した。県教委は「皆さんの不安を真摯に受け止め、今後の対応の参考にする。ただ、対応は専門家の判断により進める。理解してほしい」と応じた。なお、兵庫県は6日午前、但馬地域を除いての県立学校の19日までの休校延長を発表している。
3日朝から集め始めた署名は、6日午後1時の時点で2万筆を超えた。兵庫県の対応を受け「このままでは危ないのでは」という思いを共有した、いずれも神戸市内の高校に通う2年生7人で「ゴールデンウイークまでの休校の延長」を求めた。その根拠について「自分たちは専門家ではない」としたうえで、「他の都道府県を見たときに、兵庫に住んで大阪に働きに行く人も多いことなどから、大阪府と対応を揃えるべきと判断した」と説明した。
7人は街頭に立つのは難しいと考え、インターネット上の署名サイト「change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」を利用。ツイッターでは楽天の三木谷浩史会長兼社長が、署名サイトのリンクを記載し投稿したほか、県内の議員や教員からも反応があったという。
当初は1,000人を目指した署名は、開始翌日の夜に1万人を超えた。メンバーの1人は「自分たちの身を案じてくれていることに喜びを感じると同時に、数に驚いた」と振り返った。
休校の期間が1か月を超え懸念される、いわゆる「学ぶ権利」については「受験生の中には『嫌だな』という方が多数いると思い、申し訳ない。ただ何より命が大事で、学ぶ権利が一生無くなるか、一か月休むかであれば後者だ」と理解を求めた。
6日の県教委への陳情書の提出をもって署名集めをやめるか、引き続きゴールデンウイークまでの休校の延長を求め続けるかは未定。「時の状況を踏まえて判断したい」とした。