安倍晋三首相が、7日に緊急事態宣言をする意向を固めたことを受けて、兵庫県の井戸敏三知事は6日午後の定例会見で「大きな対応や新しい姿勢は考えていない」と強調した。そのうえで「県民への要望事項を再度整理し、一覧にして改めて協力を呼び掛ける」と対応策について述べた。
宣言の対象となる地域は、感染者数が多い首都圏や大阪、兵庫などとなる見込み。井戸知事は6日午前の会見で「兵庫の状況だけを見れば(宣言の)エリアには該当しないが、兵庫と大阪は往来がある以上、一体として扱われるだろう」と見通しを示している。
宣言が出された場合は、該当する地域の都道府県知事が法的根拠を伴って、住民への不要不急の外出の自粛や、学校や百貨店などの施設の使用制限などを要請・指示などができる。現段階で民間施設への対応について言及していない井戸知事は「密閉・密集・密接(3密)が起こりえる施設へ要請を広げるかを検討する」と話すにとどめた。
大阪府は4日に「(幼稚園・保育所を含む)学校や介護施設に使用制限を求める」など、宣言が出された場合の対応策を決めているが、井戸知事は「必ずしも(対応策が)大阪と同じではないかもしれない」とした。「対応のベースは、やはり不要不急の外出や会合、大阪との往来を自粛してほしいということになるだろう」と改めて述べた。