欧州デンマークで5月に開幕する「デニッシュ F4 チャンピオンシップ」でデビューを目指す女子中学生レーサー、「Juju(ジュジュ)」こと野田樹潤さん。ヨーロッパでもコロナウイルスの感染拡大が広がるが、レースの準備は最終段階に入った。本番で使用するマシンが完成し、いよいよテスト走行に入った。感染防止のためサーキットでの練習走行には制約があるが、「やるべきことに集中するだけ」と話している。
今年1月にヨーロッパに渡ったJuju。約1か月をかけてスペインやイタリアを回り、練習用マシンでサーキットを走り込んだ。日本では年齢制限で走る場所が限られ、岡山国際サーキットが主な舞台だっただけに、「いろいろなコースを走り、コーナーを経験して、自分なりのイメージを試すことができた」と手応えを感じている。
チームは、本番用のマシンが組み上がり、シェイクダウンと呼ばれるテスト走行が始まった。元F1レーサーで、父親であり監督でもある野田英樹さんは、「電気系や燃料系などの不具合を何度も走って調整していく作業です。感染防止のためにサーキットで1日に走ることができるのは3チームと制約があります。マシンに問題があった場合に調整する余裕がないので、早く走らせることができてホッとしている」と話す。
手応えは十分だ。「もう少し走らせてみないと分からないが、最初のテスト走行は思った以上に順調でした。メカニックがこれまでのJujuとのコミュニケーションを念頭に、データを活かしてマシンを組み上げてくれたおかげです。次は早く走ることをテーマにしたい」という。
これまでのところタイムも想定以上で、マシンへの信頼は日に日に高まっている。Jujuも「中古タイヤでこのタイムなら、新しいタイヤをはけばもっと良くなる」と手応えを感じている。
Jujuがパーソナリティーを務めたラジオ関西の『Jujuの数珠つなぎ』は3月で終了したが、アシスタントを務めたセオリーによる『セオリーのスポーツ数珠つなぎ』が日曜正午からスタート。Jujuの活躍の模様は、引き続きこの番組から発信される。
野田さんは「あっという間だったが、回を増すごとに変わっていくJujuの成長ぶりを実感できた」と振り返った。Jujuも「ラジオを聴いてくださった人から多くの応援メッセージをいただきました。頑張るので応援よろしくお願いします」と、健闘を誓っている。