兵庫・大阪・東京など先行7都府県の緊急事態宣言発表から2週間。兵庫県内で新型コロナウイルスに感染者の数は229人から524人と約300人増え、倍増している。
■県内の陽性者数は300人増「今が瀬戸際」
4月7日の緊急事態宣言発表から2週間を迎え兵庫県の井戸敏三知事は「まさに今が、感染拡大に歯止めをかけられるかどうかの瀬戸際。外出、会合などの自粛『3つの密』の回避などで引き続きさらなるご協力をお願いしたい」と県民に呼びかけた。緊急事態措置は5月6日まで続き、大型連休が近づいていることから「府県をまたいだ移動や観光は自粛してほしい」と強調した。
■感染経路不明の患者が増加
検査による524人の陽性者数(4月20日現在)のうち、神戸市立中央市民病院(26人)神戸西警察署(12人)をはじめ、健康観察などが終了している認定こども園や老人福祉施設などを含めた、いわゆる「クラスター感染」は65パーセントにあたる345人。一方で「調査中」や「感染源不明」の患者が増え続けている。また、家族や職場の感染者との濃厚接触で感染する人も増加している。
■平日の外出のさらなる抑制が今後の課題
NTTドコモの調査で、感染が拡大する前と後の三ノ宮駅周辺の人出の比較では外出する人の数は平日で半減、休日は約7割減った。鉄道の駅を利用する人は休日で7~8割減少するなど一定の効果が出ている一方で、平日は「7割」の目標に達していない。高速道路や一般道路の交通量も減った。
■休業要請に応じない施設は名前公表も
西村康稔経済再生担当相が21日、休業要請に応じない施設の名前を公表するなどの対応を検討していることを明らかにしたことを受け、井戸知事も「状況を見て(休業要請に応じない施設が)減らなければ、そのような対応をしたい」と、公表も辞さない考えを示した。