兵庫県の井戸敏三知事は、11日の定例会見で、新型コロナウイルスへの対応として、県独自の対応基準を週内にも議論する可能性に言及した。4日の会見では「いま議論するのは早く、連休明けの状況を踏まえての議論が必要」と強調していた。
井戸知事は「発症者数は減少してきているのは事実。今後、発症者数が少ない状況が続いていくことを前提とした議論になる」と前置きしたうえで、「政府が14日に予定している専門家会議を踏まえ、状況次第だが、兵庫県独自の基準を議論する可能性がある」と週内にもなんらかの議論をする考えを明らかにした。
大阪府が定めた、休業や外出自粛要請の段階的な解除に向けての独自基準、いわゆる「大阪モデル」については、「大阪府の基準に当てはめると、『(1)経路不明な感染者が10人未満』『(2)陽性率は7パーセント未満』『(3)重症病床使用率が60パーセント未満』をいずれも大きくクリアしている。現時点で兵庫県では適応できない」と分析した。
さらに井戸知事は、「仮に対応を緩める場合は、大阪府と同じ程度以下にしなければ、県境を越えて人が来る。いずれにしても、実態に沿った対応を検討していく」とした。