「もちろん今、つらい苦しい人たちは一部の地域の人たちだけではない。しかしながら、できることなら神戸市全域で、かつ特に経済的にも精神的にも苦しい状況にあるひとり親世帯等のご家庭に確実に届ける方法を模索したい。かねてから市の協力を仰げないかと相談もさせてもらっているなか、まずはできる範囲でまずやってみようとの意味合いで、民間主導の社会実験プロジェクトを迅速にやることが重要だった。地域のお店にとっても、これからの神戸・日本・世界を担う頑張って生き抜いていく親子にとっても、意義のあるものだという実証・エビデンスをつかむことができたら、改善点を検証しつつ市や広域行政に協力を仰げないか、引き続き動く」。五島さんはそう語る。
佳山さんと五島さんは、決済の方法についても、流行のキャッシュレス・ペーパーレスの方法も検討したが「今、（休業などで）困っているお店に1か月先決済のオペレーションを強いるのはあまりにも申し訳ない。お手間ではあるが、昔ながらの『紙』のクーポンを配布して、このプロジェクトを推進している」とのこと。
今月末の休校終了とともにどのように社会が変化するか、第2波に備えることも視野に入れながらも「震災時に確かにあった助け合いの精神」の再認識とともに今回の難局を乗り切りたいと語る。
取材中に、地域に住む親子（春日野小学校4年・1年写真）が早速お弁当を購入にやってきて笑顔でクーポンを渡し、支払いを済ませて仲良く家路につく後ろ姿に暖かい希望の光を見つけた気がした。
がんばろう子どもたち、がんばろうお母さん！
（取材・文＝黒川良彦）
「KOBEおうちごはんクーポン」
【実証実験実施：寄付金募集内容】
■クーポン配布枚数／実施エリア／配布協力／実施期間（※）
850枚～／神戸市中央区／神戸市立中央小学校（全校生徒505名）、神戸市立春日野小学校（全校生徒308名）、医療従事者その他在宅勤務の難しい家庭をはじめとする休校中の子どもの居場所を提供している神戸市中央区内の民間学童保育施設（提供される昼食分として総30枚前後）／5月11日～5月17日
■募集金額総額350.000円
※より多くの寄付金が集まった場合配布枚数・配布エリアの拡大・クーポン利用期間の延長等もあり。
■寄付振込口座
ゆうちょ銀行一一九店 当座70117
郵便振替「希望の灯り」口座番号01120-7-70117
※クラウドファンディングURLも準備中・近日公開予定
問い合わせ 認定NPO法人「阪神淡路大震災1.17希望の灯り」
代表 藤本真一：050-3590-0117