自粛ムードや自宅待機の期間が長引く昨今だが、神戸の人たちがもっとのびのびと生活しやすいように、料理配達サービス「ウーバーイーツ(Uber Eats)」利用のハードルが下げられた。神戸市とUber Eatsが連携し、「Uber Eats + KOBE」というプロジェクトを始め、神戸の人たちを支える取り組みに乗り出した。
「Uber Eats + KOBE」は、神戸の飲食店と配達員の双方が、今までよりももっと気軽にUber Eatsを利用できるように仕組みを整えるサポート体制のこと。
たとえば、「これからUber Eatsに登録したい飲食店が最初に受ける必要のある説明会はすべてオンラインで済む」、「配達員と注文したお客が対面せずに商品を受け渡しできる『置き配』をできるようにする」など、感染症の拡大を極力抑えるような仕組みの整備が進められている。さらに、通常であれば飲食店側が負担しなければいけない割引額の差額の費用や、Uber Eatsのサービス利用料などの経費を減免する。利用者としてはUber Eatsでの食事の代金の一部を市が割引してくれることになるのでお得だ。
また、いまから新規にUber Eatsへ登録したい神戸の飲食店は、初期費用が無料になる。Uber Eatsの利用の間口を拡げることを目指す。こうしたUber Eatsと提携した支援は、神戸市だけの取り組みだ。
飲食店は自粛ムードで減少してしまいがちな売り上げを確保し、働き口に困っている人は配達員として収入を確保することが目的だ。
もちろん食事を注文する家庭にも大きなメリットがある。Uber Eatsで出店する飲食店が増えれば注文するお店の選択肢は増えるし、配達員として働く人が増えればそれだけ速くデリバリーされる。
テレワークや学校の休業などで在宅の時間が増える昨今、家庭では家事の時間が増大している。かといって外食に頼れない状況だが、Uber Eatsなら、気軽にそして安全に自分以外の調理した食事を食べることができる。家事や子育てで忙しい毎日だからこそ、たまにはプロの味をデリバリーして息抜きする日だって必要だ。
たとえば、ハンバーガーをUber Eatsで注文したとする。家庭ではスーパーで献立を考えながら買い物し、調理する手間が省けるし、家ではなかなか食べられない味を楽しめる。ハンバーガー店はそのぶん売り上げが増えるし、配達員にも賃金が支払われる。こうしたサイクルが上手く続けば家庭、飲食店、配達員の3者の心が楽になるだろう。
感染症に負けず、神戸市の飲食店・配達員・家庭の三者それぞれがより豊かで過ごしやすい生活を送るためにUber Eatsを今以上に浸透させる取り組みが「Uber Eats + KOBE」なのだ。