新型コロナウイルスの感染拡大で、多くの合同就職説明会などが延期になるなど、来春に就職を控えた生徒や学生などの就職活動に大きな影響が出ている。同時に、採用する側は人材の確保が難しくなる恐れがあり、双方に不安が広がっている。
兵庫県の西播磨県民局は、西播磨・播磨地区に本社や事業者などを置く企業が学生にアピールできる機会を設けようと、5月末から2回に分け、「バーチャル合同就職説明会~はりまっちなう~」をウェブ上で開催する。神戸トヨペットや赤穂化成、117グループ(順不同)など、優良企業60社以上が参加。来春卒業予定の大学生や短大生、専門学校生などのいわゆる「新卒者」が対象で、主催者は約300人の参加を見込んでいる。
バーチャル空間に受付や企業のブースが置かれ、企業側と学生側がどちらも自宅やオフィスにいながらやりとりする。1つの建物の中でフロアを移動し、企業のブースを訪れるという、実際の合同就職説明会さながらのしくみが再現されている。
学生側はパソコンやスマートフォンを使い、ウェブ会議システム「Zoom」を通じて、企業の人事担当者や他の学生とリアルタイムで顔を合わせながら説明を聞き、質疑応答をする。企業側は、自社の概要や魅力などをアピール。「採用したい」という学生がいた場合は後日、主催者が両者をつなぐことで、個別面談に進むことも可能。
日程は、5月30日と6月6日の2日間で、いずれも午後0時50分から午後4時まで。入場無料で、出入りは自由。企業は20分のセミナー(説明会)を5回行うため、全編視聴した場合、学生は1日程で最大5社のセミナーを受けられる。各日参加企業の重複はないため、2日程参加すればより多くの機会が得られることになる。また、両日とも、今後実施の拡大が予想される「Web面接」の対策講座が設けられており、特有のマナーやルールを学ぶことができる。
事前予約は播磨エリアの就職情報サイト「はりまっち」のホームページ(https://job2021.hari-match.com/)で随時受け付ける。「自宅にネット環境がない」などの学生には、主催者側が感染対策をとった貸し会議室を姫路市内に用意する。なお、参加企業などの詳細はホームページに掲載されている。
はりまっち(播磨エリア就職サイト)
https://job2021.hari-match.com/