新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、なかなか開幕できなかった今年のプロ野球が、本来の予定より約3か月遅れとなる6月19日に、ようやくスタートする。“野球のある日常”を楽しみにしていたファンも多いのではないだろうか。
そして今年も、全国の各ラジオ局でプロ野球の実況中継が放送される。テレビ中継とは異なり、耳だけでスタジアムの雰囲気を感じ、実況アナウンサーと解説者の声を頼りに試合を追いかけるのがラジオ中継の醍醐味。『野球中継はラジオで聞く』という方も少なくないはず。今回は開幕にあわせて、そんなラジオ中継あるあるを少し、お届けしたい。
◆大きなフライはホームランと勘違いしがち
すべては実況アナの声が頼り。「打ったぁ! 延びる延びる延びるー」「ボールは大きな放物線を描いてセンター方向へ!」など、感情を込めたアナウンスには、思わずリスナーはホームランを期待するもの。ところが、実際は外野の守備範囲でフライアウトだったりする。一度腰は浮くものの、何事もなかったように座り直すファンも多いだろう。
◆アウトは一言、セーフは連呼
クロスプレーも、ラジオ放送ならではの“気持ちが盛りあがる瞬間”だ。そのときの実況の一言は、熱のこもったものがいいが、判定を伝える際、なぜか「アウト!」は一言、「セーフ」は連呼しがちである。「セーフ、セーフ、セーーフ!!」とイントネーションを変えて読むことも多く、そういったところも、実況アナウンサーごとの癖も含めて、楽しんでみてはいかがだろうか。
◆実況中継、途中で終了しがち
ラジオ局では午後9時までを中継時間としているところが多く、それ以上試合が続く場合は、局によっては放送を延長するところもあるが、一部放送局では編成の都合上、強制終了となる。またキー局といわれる担当局が、複数の局に中継内容を送っているので、「〇〇放送をお聞きの方はここでお別れとなります」と一言入り、自分の聞いている放送局が午後9時で終了であることに気付くことも、よくある話だ。といいながら、弊社・ラジオ関西も午後9時で中継を終了する局なので、その後、社内に響く苦情とおぼしき電話を聞くことも……。
ともあれ、いよいよ2020年のプロ野球ラジオ中継もスタート。そういったラジオ独特の中継スタイルにも耳を傾けながら、プロ野球を大いに楽しみたい。
(青木達也)