積水化学工業株式会社(本社・大阪市北区)が兵庫県へ医療用ガウン3万着を寄付した。寄贈された医療用ガウンは、感染症指定医療機関を含む県内の医療機関などに配布される。受け取った井戸敏三知事は「感染拡大の防止に有効に活用します」と応じた。積水化学からの寄付は近畿では兵庫をはじめ大阪、滋賀、奈良の4府県。
積水化学は地域貢献活動の一環として住友化学とともに、新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療従事者が着用する医療用ガウンの不足を受けて、4月に合計30万着を政府など関係各所に寄付することを公表していた。この医療用ガウンは、両社が出資する住化積水フィルム株式会社が中国のガウン製造企業から調達し、寄付先へ直送されるもので、積水化学と住友化学がそれぞれ15万着を購入して全国の自治体などに寄付している。
なお県内の新型コロナウイルス感染症の治療に従事する医療機関などに保管されている医療用ガウンの残量について、県の薬務課は「現時点で概ね3か月分の在庫は確保している。そもそもの使用量が減ってきており、今後は6か月分を目指す」としている。