兵庫県バス協会(会長・長尾真 神姫バス社長)が新型コロナウイルスの感染防止策を徹底しながら利用を呼び掛けるキャンペーンを15日から展開している。
兵庫県バス協会は神姫バスや阪神バス、全但バス、神戸市交通局など兵庫県内を拠点とする98社で構成される。
新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛で、協会加盟各社の高速バスや観光バスの乗客は激減した。コロナ第2波が懸念されるなか、長尾会長は「県内の観光需要喚起が重要。このままでは多くのバス会社にとって経営への打撃になる」と危惧する。
キャンペーンのねらいは 「バス密なし!3つの約束」。兵庫ゆかりの歴史上の人物、黒田官兵衛(播磨)、春日局(丹波)、大石内蔵助(播磨)の3人がキャラクターとなり、親しみやすく説明している。
3つの約束は、座席の間を空ける「ソーシャルディスタンス」「車内の清掃消毒」「飛沫対策としての換気」。すでに定員を半分に減らして乗客の間隔を空けているほか、車内の換気もエアコンで10分以内に終わるようにしているが、キャンペーンではそれぞれのキャラクターが、withコロナ時代の約束を口上。
黒田官兵衛の「我れ人に媚(こび)ず、富貴を望まず 」 という名言を 「我れ人に媚(こび)ず 」に、大石内蔵助の「盃、下に置くべからず」という言葉は「新型コロナ 車内に置くべからず」に。春日局の「西に入る月を誘い 法をへて今日ぞ火宅を逃れけるかな(辞世の句)」は「今日もウイルスを逃れけるかな」としている。
ポスターや車内の中づり、ステッカーを作成、バスターミナルや車内に掲示している。さらに兵庫県内の観光スポット8か所を紹介する動画「今すぐ行きたい!バスの旅」も制作。
「今すぐ行きたい!バスの旅」では神戸・阪神地区の「神戸ワイン」「有馬温泉」、播磨地区は「明石海峡大橋」や「明石だこ」また「姫路城」と姫路名物「あなご料理」。淡路地区は「あわじ花さじき」、初夏に旬を迎える「鱧(はも)」、丹波地区は「丹波焼陶の郷」と名物「丹波栗のモンブラン」などを紹介する。