諫山創原作、単行本発行部数で全世界累計1億部を突破した人気コミックス「進撃の巨人」。壮大なスケールと、手に汗握る死闘の数々を経て、現在、クライマックスへと向かっている物語の世界観を今一度楽しめる「進撃の巨人展FINAL ver.神戸」が、大丸神戸店9階大丸ミュージアムで始まった。
会場には、初公開の新原画2点を含む、諫山氏が描いた91点の原画が展示される。新しく会場に並ぶのは31巻収録の第123話『島の悪魔』から3ページ分で、原画展示について作者の諫山氏いわく「印刷には写らない部分も見て欲しい。ホワイトを重ねて修正したり、原稿はある意味立体物のようなものだと思っている」とのこと。細部まで見逃せない。
特に注目したいのは、圧巻のジオラマシアター展示。「進撃の巨人」の世界に入り込んだような、臨場感たっぷりの仕掛けが楽しめるだろう。大型スクリーンにより、展示の一室が進撃の巨人の世界へと変貌を遂げる。戦場で繰り広げられる「壁の中」と「壁の外」の争いを、合計10分に及ぶ2つの映像で体験できるのだ。
展示の最後を飾るのは、壁一面を埋め尽くした大量の「ネーム」(漫画原稿を執筆する前の下描き)。筋書き発案段階の粗削りな筆使いや、編集者側の生々しい指示・ダメ出しを目の当たりにして作者のピュアな思いを共有できる。ロングインタビューを5分に凝縮した諫山氏のインタビュー映像からは、物語の舞台裏を垣間見ることができる。
進撃の巨人展クリエイティブディレクターの高草木博純さんは「キャラクターたちが、どういう想いやバックボーン、体験をもって生きているのか、戦い、悔しがり、挑戦しているのか、というのをわかりやすく展示した。作者の諫山創先生の描きたいことを伝えたい。展示映像にある本人ロングインタビューとあわせて楽しんでほしい」と語る。制作陣の情熱が肌で感じられる。
このほか、諫山氏が制作に携わった小物が展示されている。作中のスカーフやマント、鍵など、諫山氏の頭の中にあるイメージを現実の三次元の立体物として表現したものだ。兵士ら登場人物が身近にいるような気分になり、作品の世界観に浸ることができる。
『進撃の巨人展FINAL ver.神戸』ホームページ
https://dmdepart.jp/museum/kobe/kyojinten/
展覧会公式ホームページ
https://www.kyojinten.jp/