ブレーキング勝負に絶対の自信 元F1レーサーで父の野田英樹監督 デビュー・ウインのJujuを語る

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 2020年6月にデンマークで開幕した「F4 デニッシュ・チャンピオンシップ」で、見事デビュー・ウインを果たしたJujuこと野田樹潤さん(14)の第4戦から6戦が、9月11日、12日に迫った。舞台はバドボーグ・パーク(1周2.07キロ)。同コースは、日本人最年少のフォーミュラ・カーのレースドライバーとしてデンマーク入りして以来、Jujuがホームコースとして走り込んできたコースだけに周囲の期待も高まる。レースを前に、元F1レーサーで、父で監督でもある野田英樹さん(51)に、6月のユトランドリンクでのデビュー戦からJujuの成長ぶりを振り返ってもらった。

――Jujuのデビュー・ウイン、おめでとうございます。期待に応えて結果を出す。なかなかできることではありません。第2レースでは、第3レースでのポールポジションをにらみ、タイヤの消耗を考慮した走行を心がけたとのことでした。監督としてJujuのデビュー戦の走りを見た感想をお願いします。

野田監督 恐らく新人ドライバーでそこまで落ち着いて考えられるドライバーはなかなかいないと思います。だからこそJujuの才能の一部であると思います。

――第2レースの結果はタイヤの装着ミスで「失格」。第3レースはポールポジションから12番手からのスタートという想定外の状況にも動揺しないメンタルの強さを感じました。驚きのオーバーテイク・ショーでファンを魅了しました。

レースについて語り合う二人。父と娘ではなく監督とドライバーの間の緊張感が漂う。(写真はJujuの公式ホームページから)
レースについて語り合う二人。父と娘ではなく監督とドライバーの間の緊張感が漂う。(写真はJujuの公式ホームページから)

野田監督 あれだけのレース運びと駆け引き、落ち着いた判断力、引き際と攻め際を迷いなくこなすところなど感心させられました。気持ちの切替えの早さ、すべてを前向きな力に変える能力は、一流トップアスリートに欠かせない条件だと思います。

――野田監督も驚かれていたJujuのオーバーテイクのテクニックについてお聞きします。車にピタリとついて空気抵抗を利用した直線でのテール・トゥ・ノーズや、コーナーでのブレーキング勝負などのテクニックがあると言われていますね。

野田監督 両方のテクニックを駆使していました。特にブレーキングでは絶対に負けないと言う自信を持っていますので、ストレートでスピードを合わせてこれれば、コーナー進入で必ず抜けるという自信を持っています。

――野田監督は渡欧に際し、Jujuの人間としての成長に期待し、具体的にはチーム内でのコミュニケーション能力を身に着けてほしいとおっしゃっていました。今回のコロナによる制約下、マシンのセッティングは大変だったと思います。Jujuとメカニックとのコミュニケーションで、感じられたことはありますか。

野田監督 彼女なりにマシンの状況を理解して、その状態を伝えようとしています。また、わからないことも嘘をつかずはっきり「わからない」と伝えるところも自信の表れかもしれません。最終的には、そのマシンに合わせて乗り方を変えてくるところなども成長したと感じます。そういうところがチーム全体のモチベーションにつなげているところは、すごいと感じます。

見事デビュー・ウインを果たし、チームJujuで記念写真。(写真はJujuの公式ホームページから)
見事デビュー・ウインを果たし、チームJujuで記念写真(写真はJujuの公式ホームページから)

――次のレースが近づいてきました。鮮烈デビューで現地のメディアの注目も一気に高まったと思います。

野田監督 今回のレース後、世界各国でたくさんのメディアに取り上げていただきました。取材も日本にいるとき以上に増えています。気を緩めることなく、引き続き調子を維持できるように邁進します。

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