2020プレナスなでしこリーグ1部は12日、第10節が行われ、INAC神戸レオネッサは日テレ・東京ヴェルディベレーザと味の素フィールド西が丘(東京)で対戦し、2-1で勝利した。INAC神戸が日テレにリーグ戦で勝ったのは2017年以来、敵地での白星は2012年以来のこと。
INAC神戸は開始早々の5分、日テレから今季加入したFW田中美南の左足シュートで幸先よく先手を奪うと、19分にも元日テレのFW岩渕真奈が田中のアシストからゴールを決めてリードを広げる。その5分後に神戸市出身の日テレFW小林里歌子のPK弾で1点差に詰めよられたが、その後は、追加点こそ奪えなかったとはいえ、最後まで集中を切らさず相手の反撃をしのぎ、値千金の勝点3で、上位戦線に踏みとどまった。
試合後、INAC神戸のゲルト・エンゲルス監督は「ベレーザに勝てたのは大きい。選手はすごく頑張りましたし、苦しい時間帯もありましたが最後まで戦ってくれた。前半の2ゴールはとても良いゴール。(田中と岩渕の)2トップがゴールを決めて勝つというのはとても良いこと」と、理想的な勝ち方をしたチームを称えた。
また、先制ゴールの田中は昨年までのホーム・西が丘でのゴールについて「最初は違和感があったのですが、試合後にベレーザのサポーターの皆さんから温かい言葉をいただいて良い雰囲気で(私は)恵まれているなと感じた」と、素直な思いを吐露していた。
そして、この日、決勝点をマークした岩渕は、「(田中と)良い関係でお互いやれたので、勝利に貢献できて良かった」とコメント。次節も浦和レッズレディースとの上位決戦となるが、「首位の浦和に対してチャレンジャーの気持ちで臨みますが、1試合1試合を全力で取り組んでいき、自分たちのサッカーができるように全員で良い準備をしたい」と気を引き締めていた。(※以上、コメントはINAC神戸公式ホームページより抜粋)
毎週月曜日の午後6時30分から生放送しているINAC神戸応援番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』では、14日の放送で、パーソナリティーの近藤岳登と赤﨑夏実も「やっと勝利の報告ができる!」と大興奮。辛口解説で好評の名物コーナー「ガクト’s 愛(GAKUTO’s EYE)」でも、選手やチームの頑張りを絶賛。特に、MF阪口萌乃については、先制点を導く絶妙なループパスをはじめ、この一戦での獅子奮迅の活躍が目立っていただけに、以前の放送で厳しい指摘をした近藤は「阪口もえちゃん、本当にごめんね」と、脱帽していた。番組に寄せられるメールやおたよりも、常連リスナーから、埼玉から聴いているという新規リスナーまで、INAC神戸の勝利を喜ぶ熱いメッセージが多数集まっていた。
(文:黒川良彦)