明智光秀と対峙した『丹波の赤鬼』と黒井城、その魅力とは　兵庫・丹波

2020/09/28

　直正が拠点にした黒井城の時代は、姫路城のように天守閣があったりというお城ではありません。館は麓にあり、いざという時に駆け込むだけの場所。立派な建物が立っているというものではありませんでした。それにしても、黒井城は規模の大きなお城ですね。お城から続く尾根の先まで、出丸のような砦がいっぱいあります。

　さて、黒井城に来られた方にご覧いただきたい、おすすめのポイントはありますか。

「早朝に見る雲海は見事です。秋から冬にかけて、3月頃まできれいに見ることができます。黒井城の本丸に上がると360度見渡すことができます。秋の丹波は丹波三宝といわれる丹波栗、（丹波）大納言小豆、丹波の黒豆（丹波黒大豆）をはじめ味覚の宝庫です。これからの紅葉の季節には名所も多く、明智光秀ゆかりの寺、高源寺（こうげんじ）をはじめ、石龕寺（せきがんじ）、高山寺（こうさんじ）、岩瀧寺（がんりゅうじ）など、10の寺ほどあるのですが、やはり秋の紅葉の時期が一番素晴らしいですね」（吉住さん）

◆将来的な取り組み

　将来的に、活性化委員会としてはどのようなことをしていきたいのでしょうか。

「3つの目標を掲げています。1つ目は大丹波の連携です。『大丹波手作り甲冑交流会』などを通して福知山、亀岡、丹波篠山そして丹波の4つの地域が切磋琢磨し、良いところを学んでいこうという取り組みです。2つ目は近場観光、なかなか遠くからは来ていただきにくい状況の中で、マイクロツーリズムに合わせた、おもてなしをやって行こうと考えています。ガイドに合わせた環境整備もその一端です。3つ目は学生（若い世代）との連携です。地域づくりのアイディアを若い世代の方からも頂くといった取り組みも行っていきたいと考えています」

（構成：久保直子）