神戸市北区にある宅配物配送センターで6日、従業員の男女が刺され、女性が死亡した事件で、現場から軽乗用車で逃走しようとしてパトカーに衝突し、公務執行妨害の現行犯で逮捕された男(46)が「雇用をめぐるトラブルがあった」と話していることが捜査関係者への取材でわかった。男は身柄を確保された際、包丁様の刃物を少なくとも2本持っており、兵庫県警は殺人や銃刀法違反容疑で調べる。
6日午前4時20分ごろ、神戸市北区山田町小部の宅配物配送センターに刃物を持った男が押し入り、従業員とみられる男女2人を切りつけた。このうち40代の女性が腹を刺されて死亡しているのが見つかり、60代の男性が救急搬送された。男性はもみ合いになった際に手にけがをしたという。
男は現場から車で逃走しようとしたが、すぐ北西の北区大脇台の路上で駆け付けたパトカーと正面衝突、男は公務執行妨害の現行犯で逮捕された。
男は調べに対し「人を刺すなど散々なことをして、どうせ逮捕されると思い、パトカーだとわかっていながら(自分が運転する車を)ぶつけた」と容疑を認めているという。
男は5日、この宅配センターを解雇されており、運営する会社の広報担当者は、ラジオ関西の取材に対し、男について「元社員であることは間違いないが、事件に至る経緯など詳細は確認中」としている。