――描きおろし作品もあるのですね。
今回、11作は松本さん自薦の詞によるものです。「風街ヘブン」のために松本さんが選んだ詞は、ぼくにとっては意外なセレクションでした。松田聖子さんの曲も1作ありますが、それは「真冬の恋人たち」。知る人ぞ知る、名曲ぞろいです。
これまで描いた絵のなかにも、松本さんの詞の世界に合うと感じるものが、いくつもあります。描いた当時は意識していなかったけれど（笑）。やっぱり子どものころから松本さんの作品を聴いて育っているし、影響はすごく受けています。感性というか、世界観がつながっている気がします。松本さんの詞自体が、非常に純度が高く抽象化された場面であり、具体的だったりもする。今回は、詞が持つ普遍性にどこまで近づいてタッチできるか、ぼくにとってのチャレンジでもありました。観てくれる人たちの反応が楽しみです。
――「風街ヘブン」を楽しみにしている方々に、一言お願いします。
松本さんの詞は、曲と一緒になって歌として完成していて、すでにみなさんの心の中にあります。ぼくもそのひとり。今回の「風街ヘブン」は、ぼくにはこう見えているというひとつの形で、返歌のようなものです。好きに観ていただいて、ぼくが絵に映した松本さんの“言の葉”（ことのは）の世界から、松本さんのリリックがふわっと浮かんで、思わず歌を口ずさんでくださったりしたら、幸いです。
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会期中は、寺門さんとの展示作品ツアー「ナイトミュージアム」（10月30日［金］・11月6日［金］・11月27日［金］の3回。要事前予約）も行われる予定。神戸で生まれた「風街ヘブン」、言の葉と絵とのコラボレーションを、秋の相楽園の彩りともあわせて楽しみたい。
（取材・文＝水野さちえ）
■絵画展「風街ヘブン」
会期 2020年10月24日（土）～11月30日（月）
休館日 木曜
時間 9:30～17:00（入館は16:30まで）
会場 神戸市立相楽園 旧小寺家厩舎（神戸市中央区中山手通5丁目3-1）
http://www.sorakuen.com
アクセス 神戸市営地下鉄『県庁前』駅下車北へ徒歩5分、JR・阪神『元町』駅下車北西へ徒歩10分（※会場に駐車場はなし）
入館料 大人1,000円 / 小人（小・中学生）500円（相楽園入場料を含む）
※相楽園入園料を含まない展覧会鑑賞シングルチケットもあり＝大人700円 / 小人（小・中学生）350円、
企画・構成・総合プロデュース 美術画廊ギャルリ・ムスタシュ
協力 神戸北野美術館 / 神戸市文化スポーツ局 / 一般社団法人神戸観光局 / 神戸ミュージアムリンク / 浅木隆子 / 月刊神戸っ子 / MOKUBA'S TAVERN（木馬） / 深川和美 / 石田秀一 / 神戸芸術工科大学 寺門孝之研究室 / 間（あわい）のデザイン研究所
■展覧会期中のイベント
「ナイト ミュージアム」
10/30（金）・11/6（金）・11/27（金）※要事前予約
18:00〜20:00に特別開館。寺門孝之氏による作品解説など。旧ハッサム住宅（重要文化財）も観覧可。入場制限の場合あり。
予約・問い合わせ 090-3287-2458（和田） mm.smile.arigato@gmail.com
問い合わせ 美術画廊ギャルリ・ムスタシュ 和田 090-3287-2458
http://www.galerie-moustache.com/
