明智光秀ゆかりの地として注目される兵庫・丹波について、歴史をはじめ多面的に取り上げる『ラジオで辿る光秀ゆかりの兵庫丹波』(ラジオ関西)。10月8日放送回では、丹波農林振興事務所(兵庫県丹波県民局)の堀川京子さんに、お米や丹波黒枝豆など丹波地域で収穫される秋の名産品の魅力について、お話をうかがいました。番組パーソナリティーは、「兵庫・神戸のヒストリアン」として活躍する田辺眞人・園田学園女子大学名誉教授と、久保直子です。
丹波地域が味覚の宝庫となったゆえん、それはどういったところにあるのでしょうか……。
「丹波地域は長閑に広がる田園地帯。それを抱えるように緑豊かな山々が幾重にも重なっています。このような盆地特有の寒暖差と深い霧、さらに栄養を蓄えた粘土質の土壌、澄んだ空気と清らかな水。このような豊かな自然の恵みとさらにそこにお住いの方々が長年にわたり培われた技術により“味覚の宝庫、丹波”が生み出されてきたのではないかと考えております」(堀川さん)
では、“丹波の実りの秋”を収穫順に追ってみましょう。堀川さんに解説いただきました。
「8月の下旬から9月にかけてはお米の収穫が始まります。昼夜の温度差やきれいな水と栄養を蓄えた土壌で培われたため、粘りと甘みのあるおいしいお米ができあがります。
9月には丹波栗。10月上旬には丹波黒大豆の枝豆。丹波黒大豆を青いうちに収穫したものになるのですが、一般的な枝豆と比較すると、大きくて、独特の甘みとコクが特徴になっています。
10月下旬頃から丹波大納言小豆の収穫がはじまります。私も聞いた話なんですが、『煮ても腹が割れない。煮豆の皮が破れない』ということで、大納言と言われているそうです。あんこ、赤飯をはじめ、どら焼きや丹波地域には小豆を使った商品もできており、たとえばパフェに使ったり、ケーキの材料にされたり、ヨーグルトに入れたり……。
11月に入ると上旬頃から山の芋の収穫が始まります。出汁を入れてのばして食べる“とろろ飯”からはじまり、磯辺揚げみたいにして塩をつけて食べる、みそ汁に落としたり、高級和菓子の材料としても使われると聞いています。12月になると丹波黒大豆。10月の枝豆は熟成する前の若いうちに収穫したものですが、それをずっと畑の中で茶色くなるくらいまで栽培して収穫し、乾燥させて採取します。
「丹波大納言小豆ぜんざいフェア」
http://tamba-zenzai.com/
『ラジオで辿る光秀ゆかりの兵庫丹波』2020年10⽉8⽇放送回音声