女子中学生レーサー、Juju(ジュジュ)こと野田樹潤さん(14)が参戦中のフォミュラ・カー「F4 デニッシュ チャンピオンシップ」は、10月10日と11日に予定されていた第10戦から12戦が、コロナ禍の影響で直前になって中止となった。地元勢の厳しいマークで、最速をマークしながら苦戦を続けているJuju。「次はブッチぎって勝つ」と、練習を積んできただけに、「ショック過ぎる」と言葉を失っている。
開幕戦でのデビュー・ウイン以来、欧州勢のマークは、回を重ねるごとに厳しさを増している。Jujuはそんな状況でも、全大会でポールポジションを獲得してきた。そんなJujuを取り逃がしたらそのまま逃げ切られると、その後のレースではコーナーでの接触や追突などバトルが激しさを増した。
今回、10~12戦が予定されていたパドボーグパークは、Jujuがマシンを仕上げ、最も走り込んできたホームコース。「これまでのレースでぶつけられたことを教訓に、今回は手をつけられないほどにブッチぎって勝つ」と心に決め、練習を繰り返してきた。
その言葉通り、1周2.07キロのタイムで最速の59秒1を記録、他のマシンがコースアウトを繰り返すなか、ダントツの走りを見せつけていた。レース当日の公式予選では58秒台を狙っていただけに「前日になってキャンセルなんて……」と絶句。「今の気持ちを表現する言葉が見つからない。ポイントで追い上げることもできなくなった」とショックを隠せない。
残るは10月23日から25日の今季最終戦。舞台はJujuがデビュー・ウインを果たしたユトランドリンク。悔しい思いを闘志にかえて今季最後のバトルに臨む。