23日夕方、大阪・梅田の商業施設「HEP FIVE(ヘップファイブ)」の屋上から転落した男子高校生(17)に直撃され、意識不明の重体だった加古川市の女子大学生(19)が24日、死亡した。現場では手を合わせる人や花を手向ける人の姿がみられた。
川西市に住む会社員の女性(27)は「まさか、歩いているだけで巻き込まれてしまうなんて、いたたまれない気持ちです」と目を潤ませた。
西宮市の私立大学2年の男子学生(19)は「このあたりは待ち合わせしたり、友達と買い物へ出掛けたりする、本来は楽しい場所。高校生はなぜ、ここから飛び降りなければいけなかったのか、巻き添えになって亡くなった女性も僕と同じ年齢ですし、本当にかわいそう」と話した。
大阪市都島区の主婦(39)と長女(14)は「コロナの影響で、しばらくは人通りも少なかったのが、少しずつ活気が戻ってきたのに。亡くなられた女性は金曜日の夕方、きっとお友だちと楽しい夜を過ごす予定だったんでしょうね」と静かに手を合わせた。
女子学生は23日午後5時50分ごろ、ヘップファイブ前を知人と歩いていたところ、屋上から飛び降りた男子高校生に直撃され、意識不明となっていた。ヘップファイブの屋上につながる最上階の10階フロアは従業員専用で、扉を開けるとブザーが鳴る仕組みになっている。当時もブザーが鳴っため、警備員が屋上に行ったとろ、男子高校生のものとみられるかばんが残されていた。遺書は見つかっていないが、大阪府警は男子高校生が飛び降り自殺を図ったとみている。
≪自殺防止のための悩みの相談窓口(厚生労働省がホームページで紹介)≫
◆いのちの電話 0570-783-556(午前10時~午後10時)、0120-783-556(午後4時~午後9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)
◆兵庫県いのちとこころのサポートダイヤル 078-382-3566(月~金 午後6時~翌日午前8時30分)(土日祝 24時間)