そのオリーブ樹の「起源樹のDNA鑑定」を行うのは、神戸大学大学院農学研究科園芸植物繁殖学研究室の安田剛志教授(農学博士)のチーム。安田教授によると「本来オリーブはモクセイ科の常緑高木、イタリア・スペイン・トルコ・ギリシャなど地中海周辺を中心とする産地であるが、フランスや地中海対岸のアフリカ、中東地域、中央アジア、アメリカに渡ったものもある」。当該の「日本最古のオリーブの樹」がどこの原産なのかを特定するにはDNAを採取して検査する必要があるとのこと。
研究室では、鑑定について「新しく柔らかい葉から(DNAを)採取するため今年6月くらいから開始した」。本来は「梨」「りんご」「さくらんぼ」などの自家不和合性植物の研究を専門としている同教授の研究室の学生・石井さんと児玉さんは「安田教授とともに研究を重ねることにより神戸のオリーブの歴史も知ることができて、とても興味深く楽しい」と語っていた。
なおDNA鑑定の結果が出るまでは、しばらく時間がかかるとのこと。今後この推定樹齢150歳、日本最古のオリーブの樹のルーツが解明される日を心待ちにしたい。
(取材・文:黒川良彦)
湊川神社(楠公さん)
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インターナショナルオリーブアカデミー神戸
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