ラジオ番組『ラピスモーニング』(ラジオ関西)で、神戸大倉山・楠寺瑠璃光苑の住職、「ラピス和尚」さんの楽しい仏教うんちくを届けています。日頃なにげなく使っている言葉が、思いもよらない“ふか~い”意味を持っているというわけで、そんな感動をラジトピで連載しています。今回の辻説法は「天下無敵」です。
「天下無敵」というと、時代劇で戦国武将が馬に乗り、超アップになったところで叫ぶ台詞。そういうイメージがありますね。この世界に自分より強い敵はもういない! 私は世界で一番強いのだ……。
しかし、それがそうでもなさそうなのです。
禅語でいう「天下無敵」とは、「この天下で敵は作らない」というものなのです。驚きです。しかし、敵をつくらないということは、ときに相手の言葉を聞く忍耐力や、相手の立場を考える広い視点を持つ思考力が必要です。
まわりと仲良く付き合い、敵をつくらないということが「天下無敵」。争いは、いずれか自分自身を苦しめることになる愚かなことだ、ということなのです。ああ、本日も勉強になりました!
※ラジオ関西『ラピスモーニング』10月18日放送回より
※みなさまの知りたい禅語もぜひお寄せください!
ラジオ関西『ラピスモーニング』(lps@jocr.jp)まで。
■ラジオ関西『ラピスモーニング』公式サイト
https://jocr.jp/lps/