ところが、なかなか客足が伸びない……。洋菓子店が立ち並び、ライバルの多いエリアだけど、いくらなんでも寂しい現状に打開策はあるのか???
4人が切り盛りする洋菓子店に、所狭しと並ぶお菓子とパンは本当においしそう! それもそのはず、ロンドンで大人気のデリ「オットレンギ」の全面協力を得て、スイーツ好きにはたまらない眺め! イギリスの定番のビクトリアスポンジをはじめ、世界各国のお菓子のオンパレード。なんと、日本の抹茶ミルクレープがストーリー展開に大きな役割を果たすのが、ちょっとうれしい。
監督のエリザ・シュローダーはドイツ生まれ。結婚してノッティングヒルに住み、カップケーキ職人の短編ドキュメンタリーやTVドラマなどを経て、この作品で長編映画監督デビュー。
「多様な文化のるつぼ」であるロンドンを舞台に、ブレグジットを選択した今のロンドンの人々の生活も垣間見ることができる。3世代の女性の生き方には、それぞれの世代で共感できる部分が多いのではないだろうか。
なにかと手伝ってくれる、お向かいの老人フェリックス(ビル・パターソン)はいつしかミミに思いを寄せていて、2人の仲も気になるところ。
原題は店名の“Love Sarah”なんだけど、邦題は「ノッテイングヒルの洋菓子店」。
どうも、あの映画のヒットにあやかろうかという匂いがするのだが、「ノッテイングヒルの恋人」でも、ウィリアムの妹の誕生日パーティーで、不幸自慢に勝ったアナが遠慮の塊のチョコレートブラウニーをゲットするというシーンがあり、洋菓子と女性は強い絆で結ばれているのは間違いないみたい。特にノッティングヒルの街では!
『ノッティングヒルの洋菓子店』、12月4日(金)から全国の劇場で順次公開中!
◆映画『ノッティングヒルの洋菓子店』
監督:
エリザ・シュローダー
出演:
セリア・イムリー「輝ける人生」
シャノン・ターベット「暮れ逢い」
シェリー・コン「チャーリーとチョコレート工場」
ルパート・ぺンリー=ジョーンズ「マッチポイント」
イギリス|英語|2020年|98分|原題:Love Sarah
提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム|(C) FEMME FILMS 2019